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第81話

城崎は俺の中からペニスを抜き、コンドームを(くく)ってゴミ箱に捨てた。 俺も自身のペニスをティッシュで拭いて綺麗にした。 お互いに自然と寄り添って、抱き合いながら布団に入る。 「先輩、中、綺麗にしてくれたんでしょ?」 城崎は俺の前髪を退け、額を撫でる。 真っ直ぐに見つめられると恥ずかしくて目を逸らした。 「うん。あれがマナーだって。」 「でも気持ち悪かったでしょ?」 「まぁ…、かなり……。」 小声でボソリとそう返すと、城崎は苦笑して俺を抱きしめる。 「別にしなくていいですよ。」 「いや…、でも、たしかに言われてみれば汚いなって思ったし…」 「でもあれ相当しんどいでしょ。」 「マナーはマナーだろ。城崎が…その……」 「ん?」 「………スカトロとか好きじゃないならちゃんとする。」 「ぶはっ…!」 城崎は吹き出した。 ジョークとかじゃなくて真面目な話してんのに…! 「いや……、くくっ…、好きじゃないですよ、さすがに。でも先輩のなら、まぁ萎えることはないですし。それに、先輩にはセックスが気持ちいいことって思って欲しいですから。」 「童貞じゃねぇんだから気持ちいいってことくらい知ってるわ。」 「でもさ、身体にシャワ浣だ〜萎える〜なんてインプットされちゃったらどうします?有り得なくないでしょ?」 「うーん……、たしかに…?」 頭ではわかってても身体が快感よりも不快感が(まさ)ると覚えてしまえば、勃たなくなるかもって話だろう。 でも、もし粗相なんてしたら……。 あ、食事減らすとか? そしたらそもそも作られないというか…。 「先輩」 「………あぁ、何?」 「なんか色々考えてるみたいですけど、ご飯減らすとか絶対駄目ですよ。」 「!!」 「はぁ……。先輩に負担かけたくないって言ってるのに、何でそういう考えになるんですか…?」 「だって…」 「先輩が食べないっていうならアナルセックスは諦めます。別に穴使わなくたって男同士気持ちよくなる方法はありますから。」 城崎はため息を吐いた。 なんで…、そんな怒らなくたって……。 「先輩?」 「ごめん。ちゃんと食べる。」 「はい。是非そうしてください。」 「だからそんな怒んないで…。」 「はぁ…。可愛すぎます。」 グズる俺が眠るまで、城崎は優しく甘やかしてくれた。

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