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第102話

達した後余韻に浸って、しばらく繋がったまま抱きしめあった。 城崎の腕ん中、安心する。 「先輩、あったかい…。」 「城崎が冷たいんだろ。」 たしかに俺は表面温度というか、よく温かいって言われるけど。 城崎はいつもひんやりしている。 末端冷え性?別に女っぽい体つきでもないのに。 セックスで(ほて)った身体には城崎の体温が心地よかった。 「名残惜しいけど抜きますね…。」 「ん……っ」 城崎が俺からナニを抜き、ゴムを縛ってゴミ箱に捨てた。 お互い裸のまま、また抱きしめあう。 「男一人のはずの部屋に使用済みのゴム捨ててたらどう思う?」 「いちいちゴミなんて見ないでしょ。」 「でももしかしたらゴミ箱漁りが趣味の清掃員だっているかもよ?」 「まぁ見られたとして、先輩がオナッてた程度にしか思わないんじゃないですか?」 「なんかそれも嫌だな。」 男同士らしいピロートークだ。 プハッと吹き出してクスクス笑っていると、城崎は幸せそうに俺を見つめる。 「なに?」 「いや、先輩のこと本当好きだなぁって。」 「ははっ。いつもじゃん。」 「日に日に好きになってます。もう言葉じゃ表せないくらい。」 城崎はストレートに想いを伝えてくれる。 こそばゆいけどちゃんと伝えてくれるのは嬉しいものだ。 だから、俺だって城崎に伝えたい。 「城崎、俺も大好きだよ。」 「先輩……」 「今日本当に格好良かった。」 「そう思ってもらえるなら頑張った甲斐がありますね。」 「みんなに俺の城崎だぞって言いたくなるくらい誇らしかったし。」 「その気持ちはなんか分かります。」 ぎゅぅっと抱きしめられて肌が密着する。 好きな人とハグするのって、めちゃくちゃ幸せだな…。 「なんかキスしたくなってきた。いい?」 「勿論です。」 「城崎がして。優しいのがいい。」 「分かりました。」 城崎は俺の要望通り、包み込むような優しいキスをくれた。 角度を変えて、俺の呼吸に合わせて、ゆっくり味わうようなキス。 気持ちよくて、ずっとこのままキスしていたい。 城崎はまた欲情した瞳をしてて、俺はキュンっと疼いた。

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