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第107話
出張が終わり、翌日は休みをもらっていたため、家でダラダラと過ごす。
城崎は今日歯医者に行くかなんかで会えない。
「会いてぇなぁ…。」
スマホの画面を見て水族館へ行った時に城崎と撮った写真を眺める。
こんな歳になると、写真なんて滅多に撮らないから。
千紗は女の子だから、どこかへ行くたびに一緒に写真を撮っていたけど、男同士だと二人とも積極的にカメラなんて起動しないからほぼ写真なんてない。
「本当、憎たらしいくらいイケメンだな…。」
写真に映る城崎を拡大してまじまじと見つめる。
なんでこんな格好良い奴が男の俺と付き合っているのか、いまだに疑問だ。
今更捨てられたところで、俺が離れられる気もしないけど。
「好き……なんだよなぁ。」
一人の時でもこうやって城崎のこと考えてしまう。
俺、めちゃくちゃ城崎のこと好きなんだな。
城崎のこと思い出すだけですげぇ会いたくなるし、キスしたくなる。
なんだかムラムラしてきて、俺はベッドに潜り込んでスウェットを下ろした。
「ふ……っ、………っ……」
目を瞑って頭の中で城崎とのセックスを思い出す。
城崎の吐息、鍛えられた身体、低くてエロい声、指通りの良い髪、滴る汗、全男が羨 むような立派な男の象徴。
そして『綾人さん』と呼ぶ切羽詰まった声。
思い出すだけで感情が昂 る。
会いたい。会いたい。会いたい。
前を扱くだけじゃ足りなくて、もう片方の手を後ろに伸ばす。
城崎が俺の家に置きっぱなしのローションを指に絡ませ中に入れた。
イイ所を擦れるように指を動かすが、イクにはあと少し快感が足りなかった。
虚しくなって指を抜き、少し硬くなったソレも放置して手を洗った。
「仕方ねぇ……。」
俺は意を決してパソコンを開き、アダルトサイトにアクセスした。
勿論ゲイ用の…。
画面には様々な用途のアダルトグッズが分類毎 にランキングされていた。
とりあえず前立腺向けのグッズをクリックすると、いくつものT字型の玩具が画面に並ぶ。
「な、なにこれ……。エネマ??」
どう使うのか全くわからない黒いソレ。
リモコンついてるのもあるし、色々。
大体のはバイブレーション機能がついてるようだ。
前立腺向けって書いてあるし、多分ケツに入れるんだと思う。
エネマと検索すると正式名はエネマグラ。
前立腺をマッサージして快感を得るためのアダルトグッズらしい。
でもこれならぱっと見用途もわからないし、黒くてエロさがないから万が一部屋に置いててバレても問題ないか?
俺は少し興味が出て、エネマグラ以外の商品も物色した。
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