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第117話

なんか今までの気持ち良さなんて比にならないくらいの快感で、目を瞑ったまま余韻に浸る。 「先輩、イッた?」 城崎に優しくそう聞かれて、目を瞑ったまま首を縦に振った。 いつもより快感が長くて、賢者タイムが来ない。 怠さがなくてただ気持ち良いだけ。 変な感覚。だけど気持ち良い。 「先輩、目開けてみて?」 「なに……?」 城崎に促され目を開ける。 あれ?なんで? 「これがドライですよ、先輩。」 視界に映る俺のペニスからは何も出ていなかった。 たしかに射精とは違って身悶(みもだ)えるほどの快感だったけど…。 「嘘だ……」 「本当ですよ。先輩、まだイケるでしょ?」 「無理っ、イッたばっかだから無……!!!」 城崎は俺が話している途中なのにまた前立腺を深く抉るように腰を動かした。 ゾクゾクっと身体が震え、またさっきみたいな激しい快感に襲われる。 おかしい。俺の身体、馬鹿になった? イッてる感覚はあるのに精液も出なくて、城崎に突かれる度に快感の波に襲われる。 初めは怖かったそれも、すぐに()みつきになり、自ら腰を振った。 「あっ、あっ♡城崎っ、気持ちいいっ、城崎…♡」 「先輩可愛い。気持ち良いの?」 「止ま…なぃっ…♡城崎っ、城崎っ…」 城崎は俺が動きやすいように座位にしてくれて、俺は城崎に支えられながら上下に身体を動かした。 乳首と前立腺を同時に刺激されて、おまけにこんな暴力的な快感。 初めてでこれが正常なのか異常なのかも分からない。 「先輩好き。可愛い。」 「んんっ、城崎ちゅ…チューして…っ」 「いいですよ。」 城崎の舌が歯列をなぞったり、俺の舌と絡んだり。 それでさえ今の俺にはいつもより気持ち良く感じる。 キスしている間も乳首への刺激は止まらないし、少しの揺れで中に挿入(はい)ってる城崎のが前立腺を掠める。 「城崎…、俺、変…?気持ち悪い……?」 「いいえ。めちゃくちゃ可愛いですよ?」 「ごめん、止まんない…っ」 「いいよ、先輩の好きにして。」 何回もイケるなんて、こんなの頭馬鹿んなる。 城崎も俺の中で何度かイッてると思う。まだ硬いけど。 城崎が絶倫で良かった。 俺なら絶対へばってるもんな…。 「イクっ…、城崎っ、城崎……!!」 「俺もイキそうです…ッ」 城崎は中で()ぜ、俺はまたドライでイッて城崎のモノを締め上げた。 まるでセックス覚えたてのガキみたいに、俺は疲れ果てるまで腰を振り続けた。

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