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第153話

俺は恥ずかしさを紛らわせようと酒を煽るが、城崎は俺が飲みすぎないように途中で酒のグラスを水にすり替えたりする。 意地悪だ。 「城崎、酒…。」 「飲み過ぎです。」 「うぅ……。」 空きっ腹に酒を煽ったからか、酔いが回るのがいつもより早くて俺はソファに横になる。 麗子ママがターゲットを城崎に移動する。 「じゃあいつ付き合ったの?」 「新人歓迎会の後ですね。」 「お持ち帰り?」 「はい。他の男に持ち帰られそうになってたんで。」 「あらぁ。それは大変。」 城崎と麗子ママが話してる間、俺はじりじりと城崎に迫り、とうとうたどり着いた城崎の脚に頭を置いた。 「ちょ?!先輩っ!!」 「えへへ〜。」 城崎の膝枕、好き。 すりすり頭を擦り付けていると、頬に硬いのが当たった。 「城崎ぃ…?()ってるぅ…」 「誰のせいで…っ!」 「んん〜、元気だなぁ、城崎♡」 「すみません。席外します。」 城崎はその辺に置いてあったクッションを俺の頭下に挟み込み、トイレの方へ行ってしまった。 「あらあら、まぁまぁ♡夏くん元気ね?♡」 「ね〜。」 「綾ちゃん綾ちゃん」 「な〜に?」 「夏くんとどこまでいったの?♡」 麗子ママが興味津々に俺に尋ねた。 麗子ママ、楽しそうな顔してる。 お猪口(ちょこ)に日本酒を注いでくれて、それをググッと飲み干す。 気分良いし、いっかぁ…。 「いっぱいえっちしてるよ〜…?」 「あら♡そんなに?」 「しろしゃきうまいからぁ〜。」 「たしかに夏くんの本気ってヤバそうよねぇ♡」 「めちゃくちゃきもちぃの。ちんちんでかくて奥きゅんきゅんってしてぇ…、あとちくびもとれそーになるくらいくりくりされて〜、それからぁ……んぐっ」 ふわふわした頭で麗子ママに話してたら、口を押さえられた。 (かす)む視界に映るのは怒った顔の城崎。 「先輩?」 「んん〜……!」 笑ってるけどめちゃくちゃ怒ってる。 何回か見たことある、この顔。 駄目なやつ。 「夏くん、離してあげなさいよぉ〜。」 「麗子ママ、また飲ませたでしょ?」 「やん、怖いっ!良いじゃない。夏くんそんなとこまで教えてくれないでしょ?」 「教えたくないから言わないのに。はぁ……。」 城崎はがっくりと項垂(うなだ)れた。

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