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第160話

次の日の昼休み、俺は城崎をランチに誘っていつものカフェレストランへ行った。 いつものとはいっても、城崎とランチの時だけ行くあのカフェレストランだ。 日替わりランチを頼んで待ってる間、城崎に誕生日の話を持ちかける。 「城崎、22日空いてる…?」 「ぷっ…(笑)そこからですか?勿論空けてますよ。先輩に祝って欲しいです。」 「よかった……。」 まずは第一関門クリアだ。 というか、俺以外の人と約束してたら悲しくて死ぬ。 ホッと胸を撫で下ろしたが、いろいろ聞きたいことがあるから、昼休みが終わるまでに聞くこと聞かなきゃいけない。 「どっか行きたい?」 「先輩がいいなら家がいいです。」 「俺も家がいい…!どっちの家にする?」 「俺ん家来てくれますか?」 「わかった。」 よかった。流れはいい感じだ。 城崎の家ならケーキと花買っていけるし、うん。 「あとさ、ケーキ、何好き?ショートケーキ?チョコ?チーズ?モンブランだとホールがないし、それかアイスケーキ?」 「ホールじゃなくていいですよ。俺、甘いものそこまで得意でもないし。」 「でもホールだと嬉しくない??」 「気持ちだけで嬉しいですよ。普通に1ピースずつでいいですし、それか何種類か買っていろんな種類シェアして食べるでもいいですし。」 「お、それもいいな。」 城崎の提案に惹かれる。 本人が希望していないならホールにこだわることないか? あー…、プレゼント選びから何まで全部迷ってんな、俺。 「先輩、いろいろ考えてくれてるんですね。」 「うん。………って、いや、あ、うん?!」 「嬉しい。俺のために悩んでくれてるってだけで嬉しいです。」 城崎は俺が悩んでる姿を見て嬉しそうだ。 城崎が嬉しいならいいか。 「何時頃にする?朝から行ったら迷惑?」 「とんでもない。一日中先輩と居たいです。」 「じゃあお昼前には着くように行く。」 「待ってますね。」 着々と22日の予定が決まってきた。 あとは何?何の準備がいる? 他にもう聞くことなかったっけ? 「先輩、食事きましたよ。食べましょ?」 「あ、うん。」 日替わりランチが運ばれてきて、食べ終わった頃にはそろそろ昼休みも終わりが近づいてきていた。 何か聞き忘れてる気がして不安なまま、レストランを後にする。 まぁ明日の話でもないし、思い出したらまた聞けばいいか。 俺はワクワクしながら22日を待った。

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