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第201話

「はい……、はい、お願いします。」 食事を終えて城崎がフロントに食器を片してもらうよう内線で連絡を入れた。 数分後、仲居さんが食器を片しに訪れ、早々に戻って行った。 これで本当に二人きりだ。 「先輩……」 「ひゃっ…!わ、悪い…。」 抱きしめられて、思わず女みたいな声が出てしまい、咄嗟(とっさ)に謝る。 心臓バクバク鳴ってるの、気づかれてないかな? 二人だけの静かな空間。 聞こえるのはすぐそこのルーフデッキにある露天風呂のお湯がくりだす音と、夜の虫の音だけ。 「先輩、緊張してる?」 「うっ……、駄目か…?」 「いいえ、めちゃくちゃ可愛いです。」 「…っ!」 城崎の手が(えり)から侵入して、俺の胸を撫でる。 乳首を摘み出すように指で刺激されて、身を縮こませるが、城崎の指はそんな簡単には離れてくれなかった。 「んっ…ゃ…」 「出てきた。ぷっくりしてますね。」 「あっ、し、城崎っ…!」 「気持ちいい?」 「ンァっ…、んっ、気持ちィ…ッ…」 陥没乳首はまだ治っていなくって、相変わらず人一倍感じやすい俺の乳首。 指の腹でぐりぐり捏ねられたり、爪を立てて摘まれたりしてゾクゾクとした快感が襲ってくる。 「城崎っ…、ァ…気持ちぃっ…!」 「先輩、腰揺れてる。」 「だ、だってぇ…」 足の力が抜けて崩れ落ちそうなのに、城崎は逃すまいと長い脚を俺の脚の間に割り込ませる。 勃起した俺のちんこは城崎の太腿に当たっていて、俺は擦り付けるように腰を揺らした。 「先輩えっちすぎ。」 「ゃ…んんっ…!」 「もう出しますか?」 「駄目…っ。城崎も気持ち良くなってから……」 俺ばかりが気持ちよくなってたら申し訳ないと思ってそう言うと、硬い何かが尻に擦り付けられた。 いや何かなんて言わなくてもわかってるんだけど…。 「な…んでっ……」 「エロい先輩見てたら勃っちゃいました。でもまだお風呂も入ってないですもんね。」 「………??」 「一回普通に抜きましょうか。何回も挿れたら先輩早くトビそうだし、今日はゆっくりしましょう。」 城崎は俺をソファに仰向けに転がして、俺の上に跨る。 ボクサーパンツを少しずらすと反り立った硬いソレが飛び出して、お互い硬くなったものを合わせた。 (かぶと)合わせだ、これ。 城崎のと俺のが密着して、先走りでヌルヌルと滑る。 俺の両手の上から城崎が手を重ね、優しく擦り上げる。 やっべぇ…。めちゃくちゃ気持ちいい…。 「先輩、一緒にイキましょうね。」 「ぁ…も、も…イク……っ!」 「早い早い。ちょっと待って。」 気持ちよくて腰を揺らすスピードが無意識に早くなる。 城崎は俺のペニスをギュッと握り、射精を止めた。 発射寸前だった俺の熱は行き場を失い、グルグルと彷徨(さまよ)う。 「城崎っ…!」 「もうちょっとだけ待って、先輩…」 「イキたい…っ!」 「うん。ごめんなさい。」 城崎に3回待てをされた後、城崎と俺は同時に果てた。

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