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第234話

別に二度寝する気もなかったので、城崎を手伝おうと洗面所に向かう。 城崎は洗濯物の(しわ)を丁寧に伸ばしながら、洗濯機からカゴに移していた。 「そんなことすんの?」 「自分のだったらたまにサボりますけどね。先輩の大切な衣類ですから。」 「いいよ、別に。てか下着は恥ずかしいから俺が干す。」 「何今更照れてるんですか?いつも見てるじゃないですか。」 「なんか違うじゃん!恥ずかしいじゃん!!」 下着がヨレてないかなとか、汚れてないかなとか、好きな人に見られるのは不安で仕方ない。 いつも城崎が来るときは比較的新しい下着を履いているんだから、普段の俺の下着を見られるのとは訳が違う。 流石に見るからにヨレてたりしたら捨ててるけどさ…。 「そんなに気になるなら、俺が定期的に下着買ってあげますよ。それなら見られても恥ずかしくないでしょ?」 「買ってもらう方が恥ずいわ!!」 「先輩に似合う下着選んでくる自信ありますよ。」 「いいって!もう下着の話は禁止!!」 洗濯機の中から下着だけ取って、先にベランダに干しに行く。 他の衣類の皺も伸ばし終えた城崎が、俺の後を追ってベランダに来た。 「先輩、二度寝しなくていいんですか?」 「あぁ。もう目ぇ覚めたし。」 「じゃあお布団も干しちゃいましょうか。天気いいですし。」 城崎は手早く洗濯物を干し終え、寝室から俺の布団を持ってくる。 ベランダの手すりを拭いて、掛け布団とマットレスを天日(てんぴ)干しした。 「よし。これでひとまずオッケーですね。じゃあ先輩、俺のこと癒して?」 「えっ、どうやって…?」 「それは先輩が考えてくださいよ。キスとかハグとか、俺なんでも喜ぶの知ってるでしょ?」 たしかに城崎は、俺からアクションを起こすと大抵喜ぶ。 でも、すげぇ待機姿勢で「今から何してくれんの?」って目で見られてたらやりにくい。 「城崎、そこ座って。」 「はい。」 「目瞑って。」 「はい。」 城崎は俺の言う通りにソファに座り、目を閉じた。 本当、改めて綺麗な顔してるなと感心する。 鼻筋通ってるし、眉の形も綺麗。 唇も薄くて、おまけに睫毛は長い…。 ソファに座る城崎に跨って、唇を近付ける。 「先輩、開けちゃダメ?」 「駄目。閉じてて。」 たまには俺に主導権を譲って欲しい。 城崎の唇をペロリと舐めると、城崎はビクッと体を震わした。 「なんか視覚を遮断されてると、いつもより敏感になりますね…。」 「喋んな。」 城崎のお喋りな唇を、自分の唇で覆う。 舌を入れると、城崎もそれに応えて俺と舌を絡ませた。 「んっ……、んん……」 くぐもった声が、休日の朝の静かなリビングに響く。 俺の下に位置する城崎のアレは、硬さを増して主張していた。 「城崎…、んむっ……、シたい…?」 「そりゃシたいですけど。布団洗濯中ですよ?」 「じゃあ…っ、どうしたらいい…っ?」 「目、開けていいですか?」 「うん……」 キスしただけでその気になってしまった自身を治められなくて、城崎に尋ねる。 城崎は目を開けて、硬くなった俺のモノを撫でた。 「(かぶと)合わせしましょうか。」 「…………っ」 「先輩、下ろして?」 俺は自分のズボンを下ろし、城崎のズボンのチャックを下ろした。

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