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第252話

シャワーを終えてベッドへ直行。 たっぷり城崎に愛してもらって、俺はベッドに横になったまま余韻に浸る。 「今日も格好良かったな…。」 ポツリと独り言を呟く。   俺を抱く城崎は本当にエロくてイケメンで、とにかく語彙力がなくなるくらいヤバい。 セックス後は充足感や幸福感に満たされる。 それに、重だるい身体や尻の痛みさえも俺を幸せにする。 いくら回数を重ねど、やはり男の小さな尻の穴なんかに、城崎のデカくて硬いアレが出し入れされれば痛みは伴う。 でも今じゃ、その痛みは俺にとってセックスをした証のようなもので、余韻の一部だ。 「先輩、ご飯できましたよ。」 「サンキュー。」 「立てますか?」 「なんとか。」 起こしに来てくれた城崎の手を取り、床に足を下ろす。 少しよろけると、城崎は抱きしめるように俺の体を支えた。 「ほら、だから言ったじゃないですか。明日に響いたらどうするんですか。先輩、外回りでしょ?」 「大丈夫。」 「俺がいないとこで倒れられたらって、気が気じゃありません…。」 「後悔してんの?」 「後悔なんてしてないですけど…。でも本当に心配なんです。昨日あんなことがあったばかりなんですから。」 城崎は俺のことになると、心配性過ぎるときがある。 昨日のことは、たしかに心配をかけさせてしまった自覚はあるのだが。 恋人に対して心配するのは、当たり前と言っちゃ当たり前だし、そんなに気にしなくてもいいことなのかもしれない。 でも俺が城崎に絶対的信頼を置いているように、俺も城崎のこと安心させてやれる恋人になれたらと思う。 「本当に大丈夫。なー、早くしないと飯冷めちまうぞ。」 「うん…。ねぇ、先輩。」 「ん?」 「キスしたい。」 城崎のお強請りに、目を閉じて返事する。 肯定の返事と気づいた城崎は、俺の唇を()むように何度も口付けた。 「先輩、好き。」 「俺も……。」 「俺も、何?」 「好き………、んんっ」 恥ずかしくて肝心なところを濁しても、城崎は欲しがりだ。 結局言わされて、そして気持ちの昂った城崎の熱烈なキスがまたお見舞いされた。 「親子丼、冷めてるけど。」 「温め直しますね。」 唇の感覚が麻痺してしまうくらいキスされた後、温め直した親子丼を二人で食した。 「これもだけど、弁当もすげぇ美味かったよ、ありがとう。」 「よかった。先輩が喜んでくれるなら毎日でも作りますよ、俺。」 「嬉しいけど、無理してほしくないから毎日は遠慮しとく。」 「無理してないですよ。先輩の笑顔と、空のお弁当見るのが、毎日の楽しみになりそうだからアリですけどね。」 親子丼を食べながら明日のお弁当のおかずを考える城崎に礼を伝えると、城崎は嬉しそうに笑った。

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