264 / 1069
第264話
気持ちいい。
生は全然違う。
たった一枚薄い何かがあるかないか、それだけなのに。
こんなにも熱くて、感じて、満たされる。
「城崎っ…、城崎…っ!」
「先輩…、夏月って呼んで?」
「んっぁ…、なつきぃ……」
「うん。」
「夏……、なつ…きっ……大好き……」
顔を寄せて強請ると、俺が欲しかったトロトロに溶けてしまいそうなキスをしてくれる。
息をするのも忘れてキスに夢中になっていると、城崎がクスクス笑いながら俺に息継ぎをさせる。
「綾人さん、息しないと。」
「ふっ…ぁ」
「気持ちいい。綾人さんも、感じてる?」
掠 れた声で囁かれ、俺はこくこくと首を縦に振る。
城崎は小刻みに浅いところを揺すったり、奥のすげぇ気持ちいいところをゆっくり抉 ったり、緩急を付けて俺を絶頂へと導く。
余裕ある顔、なんか腹立つ。
「うっ…、あ、綾人さん…っ?」
「何。」
「そんな締め付けたら……っ、出ちゃいます…」
うまく中を締め付けると、さっきまで余裕そうだった城崎の表情が歪んだ。
可愛い。今、すげぇ焦 ってんのかな?
城崎のソレは俺の中でビクビク震え、今にも弾けそうだ。
「ダメ。」
「ちょ…、も、無理…っ!抜きます!」
「ダーメ。」
「ぅあっ!綾人さんっ…!!」
引こうとする城崎の腰を足でホールドすると、城崎はフッフッと口で息を吐いて快感を逃そうとしていた。
別に中出しされたくないわけじゃない。
むしろ城崎が俺で感じてくれた結果なんだから、嫌なわけない。
ただの意地悪だ。
「綾人さん…ッ、本当にヤバい…からっ…、離して…!」
「ムリ。」
「……お…れ………、もう……っ」
キュッと中を締め付けると、城崎は俺の中で爆ぜた。
「あっつ…」
「綾人さんっ…、すみません…!」
「ぅわっ?!」
一度たかが外れたからか、城崎は俺の腰を掴んでガツガツ奥を突き始めた。
今しがた出された城崎の精液が中でかき混ぜられて、ぐちゅぐちゅと音が響く。
「綾人さん…、綾人さん…っ!」
「夏月……ッ」
切羽詰まった様子で俺の名前を呼び続ける城崎を抱きしめて、耳元で呟く。
「全部出せよ……」
「…っっ!!」
ずっと待ってた俺からの"よし"の合図。
城崎は残ってる全てを俺の中に吐き出した。
ともだちにシェアしよう!