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第270話

ふかふかのベッドに下ろされて、またキスの続きが始まる。 城崎の手が裾から中へ入ってきて、胸の飾りを(いじ)る。 ()ねたり、爪で引っ掻いたり、その動きはさまざまで、収まっていた乳首が外へ顔を出すと、刺激は何倍にも膨れ上がった。 「ぅ…あっ!城崎っ…、はっ…ぁ、城崎…城崎……っ」 「可愛い。先輩の身体って素直ですよね。見て?俺に乳首いじってほしいって押し付けてくるの、分かる?」 「あっ…ゃ、ちが…っ…んんっ…!」 「違うくないですよ。ほら、俺何もしてないのにグイグイ押し付けてきてるでしょ?」 城崎が言う通り、城崎は指を添えているだけなのに、俺は自らその指に乳首を擦り付けるように身体を押し付けていた。 淫らで恥ずかしい。 こんなにはしたないのに、城崎は嬉しそうに、楽しそうに俺を深い快楽へ連れていく。 そんな城崎を見て、俺の中の何かがすごく昂った。 「ふ……ぅ…、城……城崎ぃ…」 「なぁに?」 「早……欲しっ…」 「可愛すぎ。は〜……、今すぐ挿れたいけど、先に慣らしますね。」 「んあっ…!」 城崎はローションを手のひらに出し、俺を引き寄せて後ろに指を入れた。 一本ずつゆっくり解し、その指は二本、三本とだんだん増えて中を動く。 「ひぎっ…!あ、あぁ……っ、城崎…!」 「気持ちぃ?」 「はっ…ぁ、はっ…はっ……イクぅ……」 二本の指で前立腺を攻め立てられて、俺は腰を揺らしながら喉を反らす。 余韻に浸っている間もなく、城崎は指を抜いて自身のものを当てがう。 熱くて硬くて、興奮した城崎のソレはもはや凶器のようだ。 グリグリと先端を穴に押し付けられ、俺の後ろはまだかまだかとヒクついている。 「綾人さん…っ、生でもいい…?」 「…っ!」 「後でちゃんと綺麗にしますから…っ、駄目……?」 俺だけじゃなくて、城崎も切羽詰まった顔をしていた。 駄目なわけなくね? むしろ俺もそのままの城崎が欲しいと思ってた。 そんなこと知ったら、引かれちまうかな? 「早く…っ」 「……!いい…ですか?」 「いいからぁ…」 「綾人さん、力抜いててね…。」 ぐぐぐっと城崎のが中へ入ってくる。 苦しい。 それと同時に、快感と幸福感に満たされる。 俺は上手く力を抜きながらそれを招き入れ、最後まで入ったのが分かった時、思わず涙が溢れた。 「綾人さん……、あったかい……」 幸せだ。 城崎は動くわけでもなく、俺を宝物のように抱きしめてそう呟いた。

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