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第331話
寝室の扉が閉まる音がしたときにはもう、俺はベッドの上だった。
城崎の冷たい手が、服の裾から入ってきて冷たさに体が跳ねる。
唇を何度も確かめるように重ねながら、城崎の掌が、指が、するすると俺の肌の上を滑る。
「んっ…、は…っ……、擽 ったい……」
「先輩の肌、気持ちいい。ねぇ、先輩。どこ触って欲しい…?」
「ひっぁ…!……っ、はっ、あぁ……」
興奮して息も絶え絶えで、城崎にしがみつくので精一杯。
絡み合う舌はこんなにも熱いのに、肌を撫でる大きな手はとても冷たい。
城崎の手が胸の上で止まり、指の腹がくるくると円を描くように滑る。
俺の隠れていた乳首は城崎の指に吸い付くように姿を現して、与えられる刺激に体が大きく跳ねた。
「敏感すぎ。超可愛い。」
「っ…!!」
耳元で響く低い音。
甘く蕩 けるような声で囁かれると、それだけで全身が喜んだ。
「先輩、教えて?どこ触って欲しい…?」
「…っ、……こ、ここ…。ココ、触って…ッ」
城崎の手首を掴んで、ズボンの中へ誘導する。
前も後ろも全て暴いて欲しくて、俺は城崎の掌に股間を擦り付けるように腰を動かした。
「えっろ……」
「ふぅ…っ、あっ、ふ…ぁあっ…あっ…♡」
「めちゃくちゃに抱きてぇ…。あー、ほんとヤバい……。」
城崎の指が下着越しに尻の穴を撫でる。
早く挿れて欲しい。
お互いの欲求は一致しているはずなのに、城崎はまだ挿れようとする様子はなくて、俺は焦って城崎の手をパンツの中に入れた。
「先輩めちゃくちゃ興奮してますね…ッ……」
「はっ…ぅぁ……、ま、まだ……?」
「今俺の、ゴム付けられないから……。もうちょっと治まるまで待ってくれますか…?」
「あっ…、やだ…!今がいいッ…!」
「だーめ。」
「ひっ…!!」
早く欲しくて堪らなくて、ぎゅぅっと城崎に抱きついて強請る。
するりと下着とともにズボンを下ろされ、俺の下半身を隠すものがなくなり、城崎は完勃ちした一物をぴったりとお尻の割れ目に当てた。
中に挿れられたらどうなるんだろう?
ヒュッと息を呑 んでしまうくらい、グロテスクな程に興奮しているソレ。
期待に濡れた俺の瞳を見て、城崎はニヤッと笑った。
「動くよ。」
「はっ…、ぁあっ!あっ、あぁっ!城崎っ!…っ!!」
「先輩と俺の先走りで十分ですね…っ、やば…、気持ち良すぎ……ッ」
ぬるぬると城崎のがお尻の割れ目を滑る。
挿れてほしいのに焦らすみたいに通り過ぎて、また戻ってきて、通り過ぎていく。
「あっ、あ、あっ、城…、城崎っ…!」
「ひくひくしてる。かわいー。」
「ゃっあ、い、挿れて…っ!城崎…んっ、んぁ…」
「まだって言ってるでしょ?」
漏れる声を我慢して必死に強請っているのに、城崎はキスや愛撫ばかりで、俺が欲しいものは頑 なに寄越してくれなかった。
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