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第332話
何度強請っても躱 され、もう俺はキスと愛撫だけでとろとろにされていた。
城崎はまだ余裕そうな顔で、俺はムッとする。
帰ってきた時は「余裕ない」って、すげぇ俺を求めてたくせに…。
「城崎のバカ…。」
「ふーん。そういうこと言うんだ?」
「……ふっ、ん…ぁ…んん…」
俺の口が悪くなると、お仕置きだと言わんばかりに刺激を大きくして俺を黙らせる。
涙目で見上げると、城崎は動きを止めた。
「その顔ズルい。反則です。」
「……挿れろよ…。」
「じゃあ先輩がゴム付けて?上手くできたら挿れてあげる。」
「はい。」とゴムを渡され、袋を開封して中身を取り出す。
先端にゴムを当て、根元までゆっくり伸ばそうとするが、なかなか進まなくて気持ちが焦った。
「なぁ、入んない…っ」
「だって今先輩に触られて興奮してますし。」
「もうちょっと小さくしろよ。」
「無理。てか俺のより、先輩のお尻の心配した方がいいんじゃないですか?」
俺がゴムを付けようとすると、余計に城崎のちんこは大きくなり埒 があかない。
城崎の言う通り、俺の後ろを緩めとかないと挿入 らないのも事実。
ヘッドボードからローションを取って、手のひらにたっぷり出して城崎に見せつけるように後ろを解した。
「なぁ……、挿れたくねぇの…?」
「………っ」
「俺こんなにお願いしてんのに…、んゃぁっ!?」
ぐちゅぐちゅ音が鳴るくらい乱雑に解 していると、後ろに突っ込んだ俺の指を抜き取られ、代わりに城崎の長い指が入ってきた。
「傷付くから。優しくして。」
「ぁっ、そこ…、そこ気持ちいぃ……」
「先輩の気持ちいいとことか全部知ってるし。というか、俺が先輩に挿れたくないわけないでしょ。」
「はっ…ぁあ…、そこ好きっ…、気持ちぃ、好きぃ……」
「ゴム付けずに挿れたら絶対我慢できないから、こっちは必死に我慢してるのに。人の気も知らずに煽ってばっか…!」
「あっ、あ、あぁ…っ♡城崎…、しっ、ぁ…」
どんどん城崎の口調は荒くなっていき、俺の中を擦る城崎の指の動きも比例して激しくなった。
気持ち良くて声が止まらなくて、城崎にしがみつきながら声を止めるために歯を立てる。
「ゴム途中で破れたらごめんね、先輩。」
「あ、ああぁっ、あーーー」
ズブブブっと一気に根本まで押し進められ、やっと繋がれた感動と気持ち良さに思わず涙が出た。
ガンガン奥を突かれ、押し出されるように声を上げる。
こんなにも激しく求められているのに、俺の涙を掬 う城崎の指はあまりにも優しい。
何も出てないのに何度もイッてる感覚に襲われる。
城崎の視線や体温、息遣い、仕草すべてが俺に快感を与え、意識がどこかへいってしまいそうなほど気持ち良い。
「〜ッッ!!」
中で大きく脈打ったのを感じ、城崎が達したことに気付く。
俺はそれを離さまいと中を収縮させると、城崎は気持ちよさそうに低い声で唸った。
余韻に浸る暇もなく、城崎は律動を再開する。
「…っぁ、あ……、城崎…っ!…イク…っ、またイクっ!」
「…俺も……っ……、イキそうです……」
最奥を突かれた時、俺と城崎は同時に達した。
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