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第344話

城崎に開発された性感帯。 どれだけ触られたって、この強い刺激に慣れる日が来るとは到底考えづらい。 城崎は俺の陥没乳首を引っ張り出すために、ぐりぐり穿(ほじく)り出す。 「んっぁ、だ、ダメ…。城崎っ……」 「先輩、それじゃ触りにくい。」 「はっ…ぁ……」 与えられる快感に立っていることができず、前屈みに丸くなるようにしゃがむが、城崎は俺の乳首から手を離すことはなかった。 力が抜けているのをいいことに、床に組み敷かれて服を捲られる。 乳首に向かって降りてくる城崎の唇を、俺は唾を呑み込みながら期待の目で見つめていた。 「ぁっ…ぅう……」 「チュ……。ふっ…、先輩本当ココ、弱いですよね。」 「だ…ってぇ……」 「俺に触られるまで触れられたことなかったんですもんね。よかった、こんな可愛い乳首、誰にも知られてなくて。」 「やっぁ…」 唾液を絡ませながらチュプチュプと音を立てて吸われる。 一際大きく吸われたときに、乳首が起ち上がった感覚ととともに強い快感に襲われる。 「んっぁ、ああっ、き、もちぃ…っ、ぁっ……」 「はー…、マジで可愛い。そろそろニップルピアスとかも考えていい頃合いかなぁ…?」 「ふ…ぇ……?な、なに…?ピアス………?」 夢中で快感に溺れていると、突然とんでもないワードが聞こえて我に帰る。 城崎は俺の乳首を指先で弄りながら、言葉を続けた。 「ココに穴開けるの。ピアスつけてたら引っ込まないんじゃない?」 「で、でも…、痛いんじゃ……。」 「開ける時はね。話によると開けた後は痛くないらしいですよ?」 「……………」 乳首にピアス……。 痛いのは嫌だし……、それに絶対人にバラせないし、一生公共風呂には入れない……。 乳首とか陰部にピアスしてる写真は、城崎と付き合う上でマイノリティな恋愛をネット検索してるときに何度か見かけた。 でも自分には縁がなく、痛そうなものを見るのも苦手な俺はすぐにスクロールした。 そんな記憶がある。 「先輩、針とか痛いの嫌いですもんね。やっぱりダメか…。」 「…………ぃょ…」 「え?」 「城崎がして欲しいなら………、考えてもいいよ……。」 「〜〜〜っ!」 勇気を振り絞って、小さい声で答える。 城崎から反応がなくて、少し顔を上げて城崎を見ると、真っ赤に顔を赤らめてワナワナと震えていた。 「城崎……?」 「ほ、本気で言ってますか…?」 「う、うん?」 「ヤバ。え、いや待って。でも……」 城崎は嬉しそうだけど、ブツブツ何か呟いて悩んでいる。 言い出したくせに何に悩んでいるのか不思議で、ちょんちょんと袖を引っ張る。 「どうした?」 「あ、えーと、うん。やっぱりちょっと考えます。」 俺も割と勢いで返事してしまったところはあるけど、言い出した城崎も割と突発的に言ってしまったのかと、何となくそう思った。

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