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第388話
すぐそこに葉月くんがいるのに…。
「バカ……。」
「だって、可愛いんだもん。」
「理由になってねーよ…。」
城崎は達してからも俺の中に挿入 ったまま、俺を離そうとはしなかった。
かれこれ30分以上葉月くんは廊下でひとりぼっちだ。
途中から扉を叩く音も聞こえなくなったし、帰ったのかな?
ドアの方を見ていると、城崎に鼻を摘まれる。
「まーた葉月のこと考えてます?」
「いや…、その………」
「妬ける。先輩は俺のことだけ考えててよ。」
「だってまだ高校せ……、んぅっ」
「もう黙ってて。」
唇を塞がれて、舌を絡め取られる。
あ、これ気持ちいい。
力を抜いて城崎の好きにさせていると、城崎は腰を引いて俺の中から出て行った。
終わりなのかと目を開けると、ゴムを付け替えている。
「まだするの?」
「ん。ダメ?」
「だめでは……ない…けど……。」
「優しくするから。」
城崎は俺を抱き寄せて、少し硬くなった先端をあてがう。
俺の尻がヒクヒクしてるのは最早生理現象だ。
「好き。先輩、大好き。」
「俺も……。」
「じゃあ俺のことだけ考えてよ。先輩の頭ん中、俺だけにして?」
「あっ…、ク………!」
ゆっくりと城崎が中に挿入 ってくる。
何度経験しても、この圧迫感には慣れなくて、つい目を瞑ってしまう。
「先輩、ゆっくり息して?大丈夫…、もう気持ちいいとこ着きますからね。」
「ん……はっ、ぁ…、あっ、そこ!そこ気持ちいぃ……」
「知ってる。ここでしょ?」
「あっ!は、ぁっあ…♡」
城崎の動きは徐々に激しくなっていく。
最初はゆっくりだったのに、時々抉るように前立腺を突かれると目がチカチカした。
緩急ある腰の動きに俺は喘ぐことしかできず、必死に城崎を抱き締めて与えられる快感を受け止めた。
「先輩、気持ちいいね。…フッ、……ね、ここも好きでしょ?」
「ぁっ…、あ、気持ちぃ…。城崎、もっと……」
「もっと、何?」
ピンポイントに俺の好きなところを探し当てるのに、わざと俺に強請らせるために弱い刺激だけを与えてくる。
意地悪だ。
城崎は時々意地悪。そんなこと何回もされて分かってる。
でも、言ったらちゃんと応えてくれるのも知ってる。
「……ぁ、は、激しくして…っ!」
「よくできました。」
ご褒美だと言わんばかりに与えられた快感は、俺を絶頂に導いて快楽の海に溺れさせた。
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