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第396話
クリスマスプレゼントが一向に決まらないまま、週末を迎える。
城崎にもたれかかりながら、2人でブランケットを肩にかけソファでうとうとしていると、インターホンが鳴った。
「あ!もしかして!」
「先輩、重いから俺が行く。」
「俺、男だからな?!」
言い合いながらも二人とも気分が浮かれてる。
だって、この届け物は……。
「こたつだぁ〜〜!!」
「やっと届きましたね。組み立て方は……」
「城崎、早くっ!」
リビングのテレビ前のテーブルを収納し、新しく届いたこたつを組み立てる。
組み立てるとは言っても、本当簡単なんだけど。
あっという間にできたこたつ。
感動しすぎてキラキラしてるようにさえ思える。
「俺が一番!」
「先輩、はしゃぎすぎ。」
「なー、まだあったかくない…。」
「今つけたばっかりですからね。」
足を入れても温かくなくて、ムッと頬を膨らませると、城崎がそんな俺をみて笑う。
徐々に温かくなってきて、俺は肩まですっぽりこたつの中に入った。
「あったか〜い……。」
「先輩、みかん出しますか?」
「出す!うわ〜、冬だ。実家じゃん。最高。」
前の家にはこたつがなかった。
というか、実家以外にこたつはない。
久々のこたつにテンション爆上がりだ。
「はい、先輩。」
「剥いて〜。」
「はいはい。」
こたつに膝下だけを入れる城崎の太腿に頭を乗せ、あーんと口を開けると、剥いたみかんが放り込まれる。
ん〜…、甘酸っぱくて美味しい。
「城崎、もっと。」
「なんか親鳥みたいな気分です。」
「ねー、早く。」
「はいはい。」
ぬくぬくのこたつに、美味しいみかん、大好きな城崎の膝枕。
幸せすぎて表情が緩む。
「俺も入っていいですか?」
「ん、どーぞ。」
「どうも。」
城崎の太腿から頭を退け、隣を空ける。
城崎はもぞもぞと中に入り、俺の隣に寝転んだ。
脚長すぎて窮屈なんだろうなぁと思いながら、城崎の足が逆側から出てるのか探るために足をツンツンしていると、城崎の足が俺の足に絡まる。
あ、これもしかして……。
予感的中。
城崎の足が俺の太腿の間に入ってきて、そのまま抱き寄せられた。
「先輩、あったかいね…。」
「ずっと中に入って…、ンッ……」
「先輩可愛すぎて、今すげぇムラムラしてるんですけど。」
「ぁっ…、ン…城崎…っ」
「えっちしましょ?」
俺を誘う城崎の表情も、声も、手つきも全てがエロくて、俺は城崎の胸に顔を埋めて、こくんと首を縦に振った。
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