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第411話
バスルームに着くと、まず目の前にキラキラの夜景が広がる。
「うわぁ〜……」
「綺麗ですね…。まぁ、先輩の方がよっぽど綺麗だけど。」
「ちょ…!」
夜景に見惚れている俺を抱きしめて、城崎はクルッと向きを90度回転する。
バスルームの左右にある洗面台と大きな鏡。
そこに映るのは、全身を熱らせた、レースパンツ以外に何も纏っていない俺と、ピタッと体のラインがでる黒のローライズボクサーを履いた城崎。
あまりにも違和感しかない光景に、俺は思わずしゃがんだ。
酔いが若干醒めて、羞恥心がハンパなくなってきた…。
「先輩、立って。」
「や、やだ…。恥ずかしい……。」
「恥ずかしがってる先輩が見たいから酔い覚まさせたのに。お湯貯まるまで、シャワーしましょう?」
城崎は給湯ボタンを押し、バスタブのすぐ隣にあるシャワールームに俺を連れ込む。
一人で入ると広いと感じそうなスペースでも、二人で入るとやや狭い。
「これ、脱ぐの惜しいな…。」
「……っ」
「先輩のここ、すげぇ綺麗で興奮する。」
城崎はフロント部分にある、今日は使い物にならないであろう俺のペニスをなぞった。
触れられて身体はびくつくが、反応はしてくれない。
「あと、腰からヒップラインにかけても、すげぇ好き。」
「ひぁっ…」
ゾクゾクして城崎にしがみつくと、しっかり受け止めてくれる。
城崎の綺麗な腹筋……。
初めて見た時もびっくりしたけど、今も俺の目盗んで鍛えてるのかな…。
そうじゃないと維持できないだろうし…。
「先輩、下ろしますよ。」
するりと下げられて、俺は何も纏っていない生まれたままの状態になる。
「俺のも、脱がせて?」
「…っ」
息を呑んでから、城崎のパンツに手を掛ける。
少しずらしただけなのに、ぶるんっと勢いよくペニスが飛び出してきて、予想はしていたけど恥ずかしくなる。
それでも目が離せなくて、じっとそれを見つめていると、天井からお湯が降り注いだ。
驚いて見上げると、城崎の顔が目の前にあって、唇を奪われる。
「ぁっ、んん…♡」
「先輩………」
「ん…ぁっ、んぅ……♡」
気持ちいい。
脚の力が抜けて崩れそうになると、城崎が俺を壁に寄せ、崩れないようにしっかりとホールドする。
背中は壁に当たって冷たいのに、前は城崎のガチガチに熱くなったペニスが当たっていて、頭がいっぱいで爆発しそうだ。
「ン………ぷぁっ…!」
唇が離れ、大きく息を吸う。
見上げると、城崎は片手で前髪をかき上げて、すごく雄の顔をしていた。
この男に抱かれたい。
多分世界中の誰もが、この表情を見たらそう思うんじゃないだろうか…。
「お風呂できたかも。入る?」
「う、うん……」
「歩けそう?」
「なんとか……」
城崎に支えられながら、シャワールームを出た。
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