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第417話
「城崎……、俺のお願い聞いて…。」
「うん。なんでも聞きますよ?」
「ずっと離れないで…。」
心からのお願い。
城崎がそばにいてくれれば、何でも頑張れると思うから。
城崎とずっとずっと一緒に居たい。
「何回も言ってますけど、俺から離れることはありません。先輩を幸せにする自信あるし。先輩のこと、世界で一番愛してる自信もある。」
「………うん。」
「先輩が別れるって言っても、絶対離さない。」
城崎に抱きしめられて、温かい気持ちになる。
俺の心配や不安を全部消し去ってくれる。
好きすぎて苦しいくらい大好きで、言葉には表しきれない。
「俺さ…、たまに暴走しちゃうから……」
「うん?」
「いきなり別れるとか、変なこと言うかもだけどさ……」
「あぁ、前みたいな…?」
「うん。……でも、絶対本心じゃないから。」
「先輩は天邪鬼ですもんね。大丈夫。俺がしっかり先輩の手綱握っておきますから。」
「ん……。」
「もし間違っても、俺がいる限りちゃんと戻ってこれますからね。」
そう言われ、安心する。
城崎はきっと、俺のことちゃんと引き戻してくれるから。
暴走して無茶苦茶なこと言っても、きっと戻ってこれる。
「先輩と離れる未来なんて、ないから。」
「うん…っ」
「先輩は安心して、俺の隣を歩いてください。」
引かれ合うように顔が近づき、唇が重なった。
甘い。
城崎が大好きだ。
何気ない2人の生活も、キスも、セックスも。
そして城崎全てが。
「先輩、俺今すげぇ繋がりたい…。」
「ん。俺も。」
「いい?」
「もちろん。」
城崎はゆっくり俺の後ろにモノを当てがった。
馴染むように自然に入り、少しずつ、ゆっくりゆっくりと俺の全てを城崎の色に染め上げていく。
「城崎…っ」
「苦しくない…?」
「ん、大丈夫…だから…っ、もっと…、もっと欲しいっ」
「先輩……、すげぇ綺麗だよ…。」
「は…ぁっ…、はっ…、ふぁ…あ……♡♡」
城崎は汗で濡れた前髪を掻き上げて、俺を見つめてそう言った。
綺麗とか…、こっちのセリフだ。
顔を熱らせて熱い息を吐きながら、時々気持ちよさそうに目を瞑って震えている城崎が、どれだけ色っぽいか。
みんなが知らない、俺だけの城崎だ。
「一緒にいこうね、先輩…っ」
「あっぁ…!城崎っ、イクっ…!ぁっあ…♡」
「俺も……っ、先輩…、愛してます…」
ゆっくり動いていた腰が、スパートをかけるように激しく動き、俺と城崎は同時に達した。
城崎の吐き出した熱いモノを中で感じながら、俺は深い眠りについた。
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