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第453話

体を起こされ、胡座(あぐら)をかく城崎の上に座らされている。 多分だけど…。 ローションでぬるぬるした生温かい城崎の手のひらが、俺のペニスを優しく包む。 「ひゃっぁ…、あっ!あっぁ…♡」 「先輩すごい先走りでてますよ。あー……。でも最近後ろばっかりで、全然前でイッてなかったもんね?」 「あっあ、い、イクッ…!」 「いやいや、早いでしょ。まだダメ。」 「〜〜〜っ!!」 ぎゅっと根本を握られて射精感だけが高まるだけで、出すことは許されなかった。 顔を横に向けると、すげぇ城崎の匂いが濃く感じた。 多分首の辺り。 すんすんと匂うと、城崎の匂いがいっぱいに広がって幸せな気持ちになった。 「先輩、俺の匂いで興奮してるの…?」 「あっ、んん…♡」 「俺の匂い、わかるんだ?」 こくこくと頷くと、城崎の声色は変わった。 とても嬉しそうだ。 「じゃあ俺のこと大好きな可愛い可愛い先輩だから、離してあげますね?」 「へっ?…ぁっあ!!!」 根本を掴んでいた手が離れる。 一気に迫り上がってきた射精感に我慢することなく、俺は盛大に精をぶち撒けた。 「うっわ……、スゴイね、先輩?」 溜まっていた熱を一気に解放した気持ち良さ。 目を閉じているから、周りがどんな大惨事になっているかも分からない。 はぁ…はぁ…と、荒れる息を整えて賢者タイムに突入していたのも束の間、亀頭をグリグリ手のひらでこねくり回される。 「やっ…ぁ!あっあっ!城崎っ、無理!ダメっ、あっああっあっ!!」 射精直後で敏感になった亀頭を責め立てられ、ビリビリと目が眩むような強すぎる刺激に腰を引く。 どれだけ抵抗しても無駄で、城崎は嫌がる俺の先端だけを責め続けた。 すごく長く感じた。 多分実際の時間にすると、全然1分にも満たないのだと思う。 射精感のような、尿意のような、どちらともわかりにくい感覚が強烈に込み上げてくる。 「城崎っ!!止めて!!無理っ、無理だからぁ!!漏れる!やだぁっ!!」 「大丈夫。先輩、我慢しちゃダメだよ?ほら、あとちょっと。」 「あっああぁ!!無理ィっ…、あっ、ダメ!!出るっ…、見ないでっ!ぁっアッ……、〜〜〜ッッッッ!!!!」 俺の先端から何かが飛び出ると同時に、視界が開けた。 薄暗い部屋でも、暗がりに慣れた今の俺の目にははっきり見える。 透明の液がプシャァーーッと勢いよく、俺の先端から噴き出していた。 「ああ…ぁ……」 「すげー……。可愛い〜……。」 少しずつ勢いを無くし、ショロショロと先から溢れるようにしてやっと止まった。 何……これ……? 射精したというよりは、我慢していたおしっこを思いっきり出した感覚に近かった。 俺………、もしかして……。 「うっ…、ヒグッ……」 「先輩?」 「漏らしたの…、見ないで……っ」 この歳になってお漏らしなんて恥ずかしすぎる。 真っ赤になった顔を逸らして涙でシーツを濡らしていると、すぐに上を向かされて城崎の唇が落ちてきた。

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