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第454話
「大丈夫。先輩、あれおしっこじゃないよ?」
「へ……?」
「潮吹き。男もできるんですよ。知ってました?」
潮吹き………。
………潮吹きぃ?!
「はっ?え、はぁ??」
「気持ちよかったでしょ?」
「…………」
気持ちよかったかどうかと聞かれれば………。
すごく気持ちよかった。
射精なんかと比べ物にならないくらい。
初めて前立腺を刺激されたときの衝撃と同じくらいの快感だった。
「本当に……おしっこじゃないのか…?」
「ん〜、まぁ成分的にはおしっこに近いらしいんですけど。」
「おしっこじゃねえか!!バカ!城崎のアホ!!!!」
ちょっと安心した俺がバカだった。
どうしよう…。シーツびしょびしょなんだけど……。
「でもほら、匂わなくないですか?ね?」
「…………」
「潮吹きしてる先輩可愛かったなぁ…。また見たい。」
「…………」
「癖になっちゃうくらい気持ちよかったでしょ?シーツなんて洗えばいいし。ね?また今度シよ?」
耳元で城崎が甘い声で誘惑する。
たしかにおしっこ特有のアンモニア臭もないし、すげぇ気持ちよかったし、シーツは洗えばいいだけなんだけど…。
「恥ずかしいから嫌…。」
「えぇっ?可愛かったですよ??」
「変態。」
「否定はしませんけど…。」
クリスマスイブの日、ホテルで排尿を見られた時と同じくらい恥ずかしかった。
もうしないって言ってたのに…。
でもこれが潮吹きなら、あの時と話は別なのか…?
排尿を見られるだけとは違って、俺も気持ちよかったし…。
完全にダメ、ってわけではない…かもしれない…。
「先輩…、お願い。また見たいです…。」
「…………気が向いたら…、な。」
「っっ!!はいっ!!」
せびられて、ついそんな返事をしてしまった。
きっとこいつは自分が見たい時に、俺をそういう気分にさせて、見るまでしつこくやってくるんだろうな…。
「つーか、そろそろこれ外して…。」
「あっ、ごめんなさい。ちなみに縛られてる姿も結構グッとキましたよ?」
「うるさい……。」
「あー、照れてる。先輩も縛られて目隠しされて、案外悪くなかったんじゃないですか?」
「は、はぁっ?!」
「違った?先輩ずーっとビクビクしてて、感じてるんだなぁって、俺までゾクゾクしました。」
「っ…///」
もう!!こいつ何なの?!
図星だから恥ずかしいのか、もう何が恥ずかしくて、どの感情が正常なのか分からない。
「城崎のバカ!!変態!!」
「今の先輩に罵倒されると褒め言葉にしか聞こえないです。」
「もー……、やだ……。」
城崎は涙目になる俺に触れるだけのキスをして、シーツを持って洗面所に行ってしまった。
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