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第463話
誰もいない会議室に入り、鍵を閉める。
「触っていいぞ。」
「はいっ♡」
「…ぅっ……」
「よし」の合図を出すと、城崎は我慢していた分たっぷりと俺の尻や太腿を撫で回した。
俺の空いた両手はどうしたものかと、とりあえず城崎の背中に腕を回すと、さらに密着して距離が近くなる。
「先輩、チューは?」
「………する。」
唇を差し出すと、キスをしながら思う存分触られた。
「あ、そういえば先輩。有休取れましたよ。」
「マジ?」
「はい♪俺と先輩が業績1位2位キープ、かつ事務仕事も早めに終わらせておくこと条件で。」
「おー、じゃあ頑張らないとな。」
「はいっ♡」
城崎が満足するまで触ったのち、椅子を寄せて座り、弁当を開ける。
「なぁ…、やっぱりダイエットさせる気ないだろ、おまえ。」
弁当の中身は唐揚げ、トンカツ、ポテトサラダ…など。
カロリー高くね?
ジロっと城崎を睨むと、ニコッと笑って小首を傾げられる。
「やだなぁ。取ったカロリー分、先輩が俺の上でたくさん動けば消費できるでしょ?」
「何でお前の上限定なんだよ、バカ。」
頭を小突くと、「ごめんなさい。」と言いながらも反省の色は薄い。
「今日はしないぞ。新年会参加するし。」
「えぇ?!なんでですか!あれ自由参加ですよね?」
「世話になってる人たちばっかなんだから、参加するだろ普通。」
「やーだー!先輩帰りましょうよー。俺とダイエットしよ?継続しなきゃ意味ないですよ??」
「行く。お前も来い。」
「ええ〜………。」
城崎はすごく嫌そうだ。
おべっかを使うのは得意なはずだけど。
「先輩が他の人と話すから嫌。」
そんなことだろうと思った。
「ガキみたいなこと言うんじゃねぇよ。社会人だろ。」
「じゃあ先輩飲んじゃダメですよ?」
「できるだけな。」
酒の席で酒飲まない、ましてや今までの飲み会では飲んでた俺が飲めないとも言えず、その約束はできない。
城崎はぷくーっと頬を膨らまして拗ねていたが、何か思いついたように表情を明るくした。
「あ。いいこと考えた!俺も先輩と一緒に挨拶回り行けばよくないですか??」
「あぁ、いいよ。」
「そうすれば先輩に色目使う人たちも、俺が追い払えますし。」
「ん。じゃあよろしく。」
挨拶回りを一緒にすることになったからか、城崎の不機嫌は少しばかりマシになり、食事が済んだ後に膝枕をしてやると、起きた時にはご機嫌だった。
営業って気も使うし疲れるからな…。
朝から頑張って疲れたんだろう城崎の髪を撫でると、嬉しそうに擦り寄ってきて可愛かった。
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