471 / 1069
第471話
次の日は朝から城崎にべったりだった。
全身全霊で愛されたおかげで、なんだか甘えたくなってしまい、キッチンもこたつも風呂も、どこに行くにも城崎の側にいた。
普通なら邪魔だと思うだろうに、城崎が嬉しそうにするから、つい…。
「言っておきますけど、俺はいつも心から先輩のこと愛してますよ?」
「ん…。分かってるんだけど…っ」
「本当に?じゃあ何で今日はこんなに甘えたさんなんですか?」
「………そーゆー気分。」
「ふ…、ふふっ(笑)先輩かーわいい♡」
抱きしめられてキスされたら、もうそれだけですごく幸せ。
城崎は俺の尻を揉みながら、少し残念そうに「硬くなっちゃったなぁ…」なんて言ってる。
「柔い方がよかったか…?」
「ん〜?シュッとした先輩も好きですよ?」
「本当…?」
つい二週間前までは痩せることしか考えていなかったのに、痩せた今更、城崎の好みの体型が気になってしまう。
城崎の表情が気になって見つめていると、俺を見て目があったのが嬉しかったのか、微笑みながらキスをしてくる。
「それに、筋トレして性欲強くなっちゃって、ほーんと可愛かったなぁ。」
「ちょ…、ば、バカ!!」
「足りない、もっと…って頑張って腰振ってる先輩、思い出しただけで勃ちそうだもん、俺。」
「か、硬くすんなぁっ!!」
硬くなった下腹部をグリグリお腹に押しつけられて、全身が熱くなる。
視線を逸らす俺の顔を掴み、無理矢理目を合わせられてドキドキする。
「かーわいい。先輩すぐ赤くなっちゃうんだから。」
「だ…、誰のせいで……」
「俺?ふふっ(笑)」
「笑うな!」
「愛してるよ、先輩…♡」
「もうっ…!」
俺が赤くなっていくのを見て楽しんでいる。
性格悪いっ!
それも好き………なんだけどさ……。
「まだお昼だけど、寝室行きますか?」
「………」
ゾクゾクしてしまうような低くて掠れた甘い声で囁かれ、誘われるまま首を縦に振る。
城崎の手が腰を撫で、俺はびくっと体を震わせた。
「昨日みたいに優しくゆっくり抱いてほしいですか?それとも、何も考えられなくなるくらい激しくしてほしい?」
「…っ」
「先輩が選んでいいよ?どっちでも全力で先輩に愛を注ぐのは変わんないし。」
城崎は時々こうやって意地悪する。
好きなように抱けば良い。
俺はどっちだって喜ぶのに。
「教えて、先輩?」
「………激しいの…」
「ん。水持ってくるから待ってて?」
城崎は冷蔵庫から2Lのペットボトルを持ってきた。
何でそんなにいるんだよと内心ツッコんでいたけど、この後言葉通り城崎に激しく愛されて、終わった頃にはペットボトルは空になっていた。
ともだちにシェアしよう!