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第479話

家に着いて、城崎の背中に飛びつく。 「あー!もう!恥ずかしい思いした!」 「ふはっ(笑)先輩がやり出したんですよ?俺は止めましたからね。」 「止めたに入るか?してほしいつったじゃん。」 城崎の背中にぴったりくっつく。 城崎が笑ったりするたび、振動でそれが伝わるのが心地いい。 「やー…、拓磨さんにバレバレでしたね。」 「城崎そんなわかりやすい顔してたんだ?」 「拓磨さんもゲイですからね…。あのシチュエーションでの欲望とか分かっちゃうんじゃないですか?」 誰か来るかもしれないハラハラの中、イケナイことするのが? いやー、俺ならしないね。 って、今までの俺なら言ってたんだろうけど、思いっきりやっちまったな。 「………城崎は?」 「ん?」 「興奮……した…?」 「えぇ、もちろん。先輩は?」 「………すっげぇ興奮した。」 顔を見られないように、背中にべったり引っ付くと、城崎はくすくす笑っていた。 俺ってば、いつの間にこんな変態になってたんだろう…。 「あの時入ってきたのが拓磨さんで本当よかった。他の人入ってきてたら、完全にアウトでしたよ?」 「本当だな。てか、新田さん以外に見られてたら、俺今後あの店通えねーよ。」 「それは俺のセリフなんですけどね。」 城崎と苦笑いしながら、今更冷や汗をかく。 本当、新田さんでよかった…。 「それより先輩、来週は柳津さんとちゅんちゅんが来るんだから、少しだけ片付けないとですよ。」 「あー、そっか。そうだった。」 「まぁそんなに散らかってないですけど、仕事終わりに片付けるのは嫌ですしね。」 城崎は俺にたくさんキスしてから、掃除機をかけ始める。 俺は新しい髪型の城崎をスマホでたくさん写真に収めてから、一緒に片付けを始めた。 玄関から廊下、リビングの隅々まで綺麗にして掃除は完了。 夕食は城崎お手製のコロッケにビーフシチュー。 そのあとはテレビを見てのんびり過ごし、二人でお風呂に入っていつも通りイチャイチャ。 明日が仕事なのも忘れて、寝室でお互いが満足いくまで愛し合った。 「城崎、大好き…。」 「先輩、愛してます。」 確かめ合うように何度もキスをして、溶けて混ざり合うんじゃないかってくらい繋がって、あぁ、城崎のこと大好きだなーって実感しながら眠りについた。

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