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第498話

「せーんぱい。」 「はっ…!!」 気持ち良すぎて一瞬寝てしまった。 飛び起きると、バシャンっと勢いよくお湯が跳ねる。 「何分寝てた?!」 「うーん…、3分くらい?」 「焦った…。」 体感結構寝ていた気がしたから、3分程度ならよかったと胸を撫で下ろした。 飛行機で夜のために寝たのに。 案の定、城崎は少し頬を膨らましていた。 「起きたから。ごめんごめん。」 「先輩、眠いの?」 「大丈夫。もう目ぇぱっちりだから!」 「本当?俺の相手してくれる?」 城崎は甘えるように俺に擦り寄った。 するに決まってんじゃん。 てか、俺も城崎に触ってほしいし…。 「上がろっか。」 「はい。」 「身体洗うの寒いな。どうする?」 「温泉じゃなくてよかったら室内にもあります。」 「あ、そうなの。」 ちゃんと室内にもあるんだ。 見てなかったな。 「先輩。」 「ん?」 「身体洗うの、エッチした後じゃダメ?」 「えっ…」 「早く先輩と繋がりたい…。」 城崎は力強く俺を抱きしめて、小さな声でそう呟いた。 いいに決まってる。 俺だって早く、城崎と繋がりたい。 「城崎…、今すぐ抱いて?」 「…っ!」 「俺のこと、城崎が満足するまで愛しまくってよ…。」 「先輩…っ!!」 城崎はザバッと湯船から立ち上がり、俺の手を引いて部屋に戻った。 ふわふわのタオルで全身をしっかり拭いて、俺に浴衣を着せる。 どうせ脱ぐのに…と思ったけど、ひん剥くのも城崎の楽しみなんだろうか。 「似合ってます。綺麗…。」 「……///」 「先輩の身体、熱って赤くなってて浴衣が映えてます。」 真っ直ぐ目を見て褒められると、さすがに照れる。 斜め下の方へ目を逸らすと、顎を掴まれてグイッと上げられた。 視界が城崎でいっぱいになって、重なった唇から城崎の俺に対する思いがたくさん伝わってきている気がした。 敷布団にゆっくりと押し倒される。 城崎の真っ直ぐな熱い視線から目が離せない。 「先輩…っ、抱いていい?」 「いいよ…、〜〜〜〜ッッッ♡♡」 城崎は俺の同意を得た瞬間、俺と繋がった。

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