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第514話
カチャン…と持っていた食器が音を立てる。
「ふっ……、んん…♡」
「食器洗うの、俺が後でするから。今は俺とのキスに集中して…?」
「んっふ…、んぁ…」
城崎に言われるままに、俺は食器を置いて、城崎の首に手を回す。
キスはさらに深くなり、俺は城崎に身を委ねた。
「可愛い。すげー可愛いよ、先輩…」
「んっ、ん……♡ぁっ…」
城崎の手はいつのまにか服の中に入ってきていて、乳首を掠めたり、腋 に触れたりとそれだけで感じてしまう。
ビクビクと身体をびくつかせる俺を、城崎は嬉しそうに見つめていた。
「先輩のおかげで、俺超元気です。」
「んっ…、何が?」
「惚けないでください。疲労回復、精力増強。ニンニクとか牡蠣とかアボカドとかレバーとか。俺が気づかないとでも思ってるんですか?」
「ひぁっ♡あっ、や…!」
「明日は休みだし、今日は満足するまでいっぱいシようね、先輩♡」
そりゃ気付くよな。
レバニラとかアボカドとか、一度城崎が精のつく料理だと一度振舞ってくれたことがあるし、それを参考に調べたし…。
でも本当に料理一つで連日の疲れが回復するのかなとか、ちゃんと勃起するのかなとか不安だった。
今目の前で膨張してる城崎のズボンを見たら、そんな不安何処かへ吹き飛んだけど。
「城崎……、その……」
「何?どうしたの?」
「一緒に……、お風呂入ろ…?」
「…………。」
恥ずかしくて目を合わせることができず、床に視線を向けながら伝えた。
返事がなくて、不安になって顔を上げようとすると、ひょいっと抱き上げられる。
「えっ?え、城崎??」
「お風呂、行きましょう。」
「わ、わかったから!降ろして!!」
担がれるように持ち上げられて、俺は慌てて城崎の背中をトントン叩く。
無視されてるけど。
脱衣所で降ろされ、城崎はさっさと服を脱ぎ、俺が脱ぐのを見守る。
「恥ずかしいから、あっち向いてて…。」
「嫌です。」
「も…。隠してよ……。」
城崎のソレが主張しすぎて、見てるこっちが恥ずかしくてタオルを投げつける。
そしたらタオル掛けみたいに引っ掛かって、何だかますます恥ずかしくなった。
「先輩、すげー顔赤い。」
「誰のせいで…!!」
「俺のせいなら嬉しいけど?」
服を脱ぐと、じっと見つめられた後に抱きしめられた。
前にシてから一週間も経ってないのに、肌と肌が触れ合う感じが懐かしい。
「好き……。」
「俺も。……先輩、本当にいいの?俺は先輩に触れてるだけでも十分嬉しいですけど…。」
「なんでそんなこと聞くんだよ?」
「だって…。俺多分、今日我慢できないっていうか…。先輩がやめてって言っても止めてあげられない…から…。」
城崎は申し訳なさそうに俯いた。
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