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第516話

朝日に照らされ、目を擦った。 「…………痛ぇ。」 風呂から上がった後、気を失うくらいまで何回もヤッた。 城崎は連日残業していたとは思えないくらいにタフだった。 本人曰く、俺が作ったスタミナ料理のおかげだと言うが、それにしてもスタミナありすぎるだろ。 「…せんぱぁい……、すきぃ…♡」 珍しく口角から涎を垂らして寝言を言う城崎。 めちゃくちゃ可愛いけど、性欲の強さは全く可愛くない。 腰はズキズキするし、乳首はヒリヒリするし、寝不足で頭もぼーっとする。 さすがに体力が尽きたのか、後処理せずに寝てしまったらしく、部屋は独特の匂いで充満しているし、少し生えた下の毛はカピカピ。 ゴミ箱には大量のゴムとティッシュ。 城崎が起きるまでに片付けておこうとベッドから立ち上がろうとすると、腰を抱き寄せられてベッドに逆戻りした。 「うわぁっ?!」 「先輩…、離れちゃヤダ……。」 「起きたのか?片付けたら戻ってくるから、な?」 「ん〜………、やだぁ。先輩がお腹痛くて離れちゃ嫌だから、中出し我慢したのにぃ……。」 城崎は俺の腰に唇を当て、吸い上げてキスマークをつける。 既に身体中真っ赤なんですけど…。 「先輩、ちゅー。」 「へ?」 「おはようのチューして?俺疲れて動けなーい…。」 「わかったよ…」 城崎に跨って、そっと唇を重ねる。 飴を舐めるみたいに、ぺろぺろ唇を舐めていると、いきなり頭を固定されて、城崎の舌が口内に入ってきた。 「んっ!んんっ…!ふ、んんっ…!」 さっきまでふにゃふにゃ喋ってたくせに…! どこからそんな力出てくるんだよ。 「んんんっ!……ん、ぷぁっ!」 「ごちそーさま♡目ぇ覚めた。おはようございます♪」 眠そうに、でもとても幸せそうに微笑む城崎。 俺がこんな顔をさせてるのかと思うと、心が満たされる。 「先輩、今日も世界一可愛いですね♡」 「バカ。贔屓目すぎだろ。」 「は?贔屓してないです。事実です。」 「好きに言ってろ…。」 照れ臭くて顔を背ける。 城崎は俺が顔を背けたのをいいことに、無防備な首筋に吸い付いた。 「何個付ければ気が済むんだよ?」 「いくら付けても付けたりません♡先輩の綺麗な肌に、俺が吸い付いた痕が綺麗に残ると、すげー満たされるんです…。」 「あっそ…。」 まぁ別に付けたって構わないんだけど…。 それだけ愛されてるってことだし、独占欲の表れなんだろうし。 デメリットは風呂上がりとかに鏡見た時に、恥ずかしくて一人で赤くなっちゃうことくらいだ。 「今日と明日は一日中ゆっくりできますから、いっぱいイチャイチャしましょうね?♡」 「うん。」 「てことで、お昼までこのままベッドでぬくぬく過ごしましょう♡」 「うん、わかった。…ひゃっ!」 「何もしないとは言ってません♡」 何回もキスしたり、際どいところに触れられたり、擽られたり…。 前戯みたいな甘い行為や甘い言葉がなんだかこそばゆい。 俺もここ数日の寂しさが晴れていくような感覚で、城崎が足りなかったのだと再確認した。

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