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第535話

仕事終わって家に帰って夕食を作った。 朝帰りかもしれないと言ってたし、食べるかはわからないけど、城崎の分も作って冷蔵庫に入れておいた。 一週間が終わり、疲れていたこともあって、割とすぐに寝つくことはできた。 そして、朝目を覚ますと、隣で城崎が眠っていた。 「ふふっ…」 思わずニヤケが止まらなくて、城崎の前髪を避けて、端正な寝顔を見つめる。 額に、頬に、首筋に。 起こさないように静かにキスをする。 我慢できなくなって唇を重ねると、城崎の目がぱちっと開いた。 「わ…、ごめん……」 「おはよ…。何可愛いことしてるんですか…?」 「んんっ!」 仰向けに転がされ、城崎が俺に覆いかぶさり、また唇が重なる。 今度は大人のキスだ。 「ん…、んんっ…」 「先ぱぁい、俺まだ眠い……」 「んっ♡んぁ…」 眠いって奴がするキスじゃねぇだろ!! …………すげー幸せだからいいんだけど。 「まだ寝るだろ…?」 「ん〜…。先輩とせっかくいれるのに勿体無い気もするけど、もう少しだけ寝てもいいですか…?」 「いいよ。ゆっくり寝な。」 「先輩大好きぃ…」 城崎は俺の首筋に顔を埋めて、また眠りについた。 可愛い…。 「あとでいっぱいエッチしような…?」 なーんて。 眠っちゃったから言えるだけなんだけど。 「約束ですよ?いっぱい、ね?♡」 「へ?」 「そんなすぐ眠れませんよ。」 「っっ!!?」 城崎はイタズラな笑顔を俺に向け、次こそは目を閉じた。 聞かれてたのかよ…。恥っず……。 城崎がしっかり睡眠とって目を覚ました暁には、いっぱい、それはもう城崎も俺も満足するまでたっぷりと。 「……っ」 ポポポッと顔が赤くなる。 城崎の抱き枕になりながら、頭の中ではエロいことばっかり妄想してしまい、恥ずかしくて死にそうだ。 「中学生かよ…。」 俺ってここまで性欲強かったっけ…? 付き合う前、そこそこ強い方かもと言ったけど、ここまでではなかった気がするな…。 少なくとも毎日エッチしたいなんて思わなかったし…。 スマホで『年上彼氏 性欲 強い』で検索すると、『性欲の強い彼にうんざりしています』『性欲強めの彼氏 対処方法』などマイナスワードばかり出てきた。 なんだか泣きそうだ。 鼻水が出そうになって、ズズッと鼻を鳴らした。

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