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第546話

ピンポーン♪ 「へぁ…?」 「なに…?」 午前8時、インターホンの音に目を覚ます。 あのまま寝たから、俺と城崎は繋がったままで、城崎が動くとビクンッと身体が震えた。 「あっ…、先輩、ごめんなさい。平気?」 「うん…、へーき…」 「おはようございます♡」 「おはよ…」 ピンポーン♪ピンポピンポピンポーン♪♪ 「うるせぇなっ!!」 「んっ…♡」 チューしてたらまたインターホンが鳴った。次は連打。 城崎が玄関先の相手を確認するために、俺からモノを抜いた。 ずっと入ってたものが突然なくなって、お尻がスースーして何だか恥ずかしくなる。 城崎はご丁寧に寝室のドアを閉めていったけど、玄関先で言い争うような声が聞こえて間も無く、寝室の扉が開けられた。 「綾〜♡おはよう♡」 「うわぁっ!?」 「やーん。綾のエッチ♡裸じゃーん。」 寝室に入ってきたのは城崎…は城崎でも弟の方。 葉月くんだった。 葉月くんは布団をペロンと捲って、俺の裸を見て口元に手を当てていた。 「おい!葉月!!」 「わー。変態兄貴だ〜。」 「先輩に近付くんじゃねえ!!」 葉月くんは城崎に首根っこを掴まれて、ベッドから落とされる。 城崎はクローゼットからシャツを出して、急いで俺に羽織らせた。 「どうして…?」 「えへへ〜♪今日から春休みなんだよね。綾に会いたくて遊びにきちゃった〜♡」 「今すぐ帰れ。」 「こんなエッチな綾見せられて、いきなり帰れは無理な話じゃない?」 「勃てんな、バカ!!」 葉月くんは緩くテントを張ったズボンを指差して笑う。 城崎は本気でキレてる。 俺はそんな光景を見て、ふふっと笑ってしまった。 「仲良いね?」 「「仲良くない!!!」」 「ふはっ…!」 そのハモり方は仲良いでしょ。 なんて二人の前では言えず、俺は城崎の背中に隠れて葉月くんを見下ろす。 「俺は城崎だけだよ?」 「俺も城崎だよ!綾〜♡」 「夏月だけ。」 「せ、先輩っ?!」 「え〜。ケチ〜。」 「ちょ、先輩っ!もう一回!もう一回言って!!」 この兄弟本当うるせぇ(笑) 朝からギャーギャー騒ぐ二人を置いて、珈琲を飲みにリビングへ向かう。 「先輩っ!パンツ履いて!!」 「綾、エッチ〜♡俺に挿れてほしいの?」 「あー、履く。城崎…じゃなくて、夏月。」 「はいっ♡♡」 名前を呼ぶと、城崎は嬉しそうに俺の隣に来て、俺にパンツを履かせた。 城崎のシャツだからお尻まで隠れてるんだけど…、まぁでも履いてないのはよくないもんな。 俺にパンツを履かせて、城崎はほっと息をついて先にキッチンへ行ってしまった。

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