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第548話
葉月くんは朝ごはんを食べて、ソファに足を組んで座ってテレビを見始めた。
「おい。何も用事ないなら帰れよ?」
「え〜。綾とエッチするって用事が終わってな〜い。」
「させるわけねぇだろ、このバカ。」
「痛っ!」
城崎に頭を叩かれ、葉月くんは恨めしそうに城崎を睨む。
俺もソファに座ろうとすると、城崎が俺と葉月くんの間に割って入った。
「兄貴邪魔。」
「こっちのセリフなんだけど。」
「綾〜。3P興味ない?本当は二人でシたいけど、綾のためなら我慢する…」
3P…?!
なんて破廉恥なことを言うのだろうか、この高校生。
「興味ない!!!」
「気持ちいいのに?後ろいっぱい突かれながら、同時に口も胸もいっぱい気持ち良くなっちゃうの興味ない?」
「…っ///」
「先輩に変なこと吹き込むな!!」
一瞬想像してしまった。
と同時に、下腹部に嫌な感覚がした。
「あれ〜?綾、勃っちゃったの?可愛い♡」
速攻バレた。
「こ、これは…、そのっ…!」
「は?先輩、どういうこと…?」
「違うんだって!ぁ…、やだっ、城崎っ…!や…んっ」
ソファに組み敷かれて、陰嚢を揉まれる。
気持ち良くて、もともと起き上がりかけていたソレが、ピンっと真っ直ぐに勃ちあがった。
「何が違うの?教えて?」
「やぁんっ…、やっ…めて…!葉月くん見てるからぁ…!」
「3Pの想像したんでしょ?俺以外の男とセックスするの想像して興奮したんだ?」
3Pの想像したのは合ってるけど、城崎以外の男なんて想像してない。
想像した3Pは、俺の後ろを犯すのも、俺がしゃぶってんのも、葉月くんではなくて城崎だった。
分身するわけないので、そんなのあり得ないんだけど…。
「違うんだってばぁ…!話ちゃんと聞いて…っ」
「何?」
「城崎二人と…、その……シ、シてたの想像した…」
「だから俺と葉月と3P想像したんでしょ?」
「そ…じゃなくて…っ、……夏月二人と…、俺……」
「…………」
恥ずかしすぎて、城崎のシャツをギュッと握りながら顔を隠す。
無言やめて…!
「あーあ。もうこの二人やってらんねー。俺がいてもお構いなしかよ?いいよ、二人でちちくり合ってな。お邪魔虫の俺は帰りますよー。」
葉月くんはつまらなさそうにそう吐き捨てて、家を出て行ってしまった。
俺と城崎の間に沈黙が流れる。
城崎の下から抜け出して逃げようとすると、俺の手首を掴む腕に力がこもった。
「先輩、俺のことどうしたいの…?」
「へっ?!」
「そんな可愛いこと言われたら、俺先輩のことめちゃくちゃにしちゃうよ…?お願いだから、不用意に俺を煽んないで…。」
ゼロ距離の俺と城崎の体。
下の方ではお互い硬くなったソレがぶつかり合っていた。
「葉月も帰ったことだし、シよっか?」
「…っ」
小さく首を縦に振ると、城崎は熱い吐息を吐いて俺と体を重ねた。
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