549 / 1069
第549話
昨日の夜散々ヤッて、もうここ最近本当、セックスしすぎじゃね…?
と思うことは多々あるんだけど、体を重ねている時の幸せと快感は何にも変え難くて、結局こうして愛し合ってしまうのだ。
「先輩、身体大丈夫…?」
「うん…」
「無理してない?」
「うん。してないよ。」
セックス後の優しく甘やかされるこの時間が好き。
低くて甘い優しい声で、俺の体の心配してくれたりとか、いつもより優しめのキスとか、優しく髪を梳いてくれる大きな手とか。
あと大きな背中も好きだし、触れ合う肌の温度も安心する。
「ふふっ…、擽ったい。」
「ん。先輩の肌、気持ち良くて、つい。」
城崎が俺の脇腹を撫でるから、逃げるように身じろぐと、城崎は腋とかお腹とか、鼠径部とか、際どいところばかりに指を滑らせた。
擽ったくてくすくす笑っていると、城崎の顔が近づいてくる。
「可愛い。」
「んっ…、ん…」
「先輩の笑った顔、天使みたいに可愛い。」
「ん…ぁっ」
「俺だけに見せてね?」
触れるだけのキスから、どんどん深くなっていく。
全身の力が抜けるまで、城崎の器用な舌が俺の口内を暴れ尽くす。
最後にはチュッと音を立てて離れていった。
「好きだよ。」
目を細めて優しく微笑まれて、そんな甘い声で言われて、キュンとしないわけがなくて、俺は城崎にぎゅっと抱きつく。
「俺も好き。大好き。」
「最近の先輩、いっぱい好きって言ってくれて嬉しい。」
「だって好きなんだもん。」
「デート楽しみですね。部長、休みくれて本当よかった。」
予定している横浜デートは3月30日。
平日だけど、頑張ったご褒美で部長が有休使わせてくれたらしい。
俺も引き継ぎ終わって、今は手が空いてるから休みもらえた。
って…、そういえば。
「城崎!俺ね、主任になった!」
「え?」
「城崎が忙しい時に部長から言われてさ、4月から昇進!直接言いたくって隠してたら、すっかり言うの忘れてた。」
「おめでとうございますっ!!」
ぎゅぅっと力強く抱きしめられる。
城崎もこんな喜んでくれるなんて、なんかすごく嬉しい。
「主任のために、もっと営業成績伸ばせるように頑張りますね♡」
「俺のため?」
「はいっ!メンバーの業績が伸びるってことは、リーダーの指導がいいってことですからね。俺、いつもよりもっと本気出しちゃいます♪」
城崎は嬉々として目を輝かせながら俺に誓った。
ともだちにシェアしよう!