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第549話

昨日の夜散々ヤッて、もうここ最近本当、セックスしすぎじゃね…? と思うことは多々あるんだけど、体を重ねている時の幸せと快感は何にも変え難くて、結局こうして愛し合ってしまうのだ。 「先輩、身体大丈夫…?」 「うん…」 「無理してない?」 「うん。してないよ。」 セックス後の優しく甘やかされるこの時間が好き。 低くて甘い優しい声で、俺の体の心配してくれたりとか、いつもより優しめのキスとか、優しく髪を梳いてくれる大きな手とか。 あと大きな背中も好きだし、触れ合う肌の温度も安心する。 「ふふっ…、擽ったい。」 「ん。先輩の肌、気持ち良くて、つい。」 城崎が俺の脇腹を撫でるから、逃げるように身じろぐと、城崎は腋とかお腹とか、鼠径部とか、際どいところばかりに指を滑らせた。 擽ったくてくすくす笑っていると、城崎の顔が近づいてくる。 「可愛い。」 「んっ…、ん…」 「先輩の笑った顔、天使みたいに可愛い。」 「ん…ぁっ」 「俺だけに見せてね?」 触れるだけのキスから、どんどん深くなっていく。 全身の力が抜けるまで、城崎の器用な舌が俺の口内を暴れ尽くす。 最後にはチュッと音を立てて離れていった。 「好きだよ。」 目を細めて優しく微笑まれて、そんな甘い声で言われて、キュンとしないわけがなくて、俺は城崎にぎゅっと抱きつく。 「俺も好き。大好き。」 「最近の先輩、いっぱい好きって言ってくれて嬉しい。」 「だって好きなんだもん。」 「デート楽しみですね。部長、休みくれて本当よかった。」 予定している横浜デートは3月30日。 平日だけど、頑張ったご褒美で部長が有休使わせてくれたらしい。 俺も引き継ぎ終わって、今は手が空いてるから休みもらえた。 って…、そういえば。 「城崎!俺ね、主任になった!」 「え?」 「城崎が忙しい時に部長から言われてさ、4月から昇進!直接言いたくって隠してたら、すっかり言うの忘れてた。」 「おめでとうございますっ!!」 ぎゅぅっと力強く抱きしめられる。 城崎もこんな喜んでくれるなんて、なんかすごく嬉しい。 「主任のために、もっと営業成績伸ばせるように頑張りますね♡」 「俺のため?」 「はいっ!メンバーの業績が伸びるってことは、リーダーの指導がいいってことですからね。俺、いつもよりもっと本気出しちゃいます♪」 城崎は嬉々として目を輝かせながら俺に誓った。

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