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第564話
「びしょびしょになっちゃいましたね?」
城崎に言葉にされて、羞恥心で顔が熱くなる。
床はビシャビシャに濡れていて、少しずらしただけの俺の下着とスキニーもシミを作っていた。
枷を外され、自由になった身体で、俺はすぐに城崎に抱きついた。
「怖かった?ごめんね、先輩。」
「……っ」
俺は城崎の胸元に顔を埋めて、首を横に振った。
怖くなかったと言えば嘘になる。
でも、怖いとか恥ずかしいとかより、快感が何倍も勝っていて、もっとしてほしいとさえ思った。
「お風呂入ろっか?俺が綺麗にしてあげる。」
「うん…っ」
よしよしと頭を撫でられ、一緒に浴室へ向かう。
もちろん浴室はガラス張りで、浴槽は七色に光るジャグジーバス。
城崎は手際よく湯張りの準備をして、俺をシャワーチェアに座らせた。
「お風呂できるまで、頭と体洗いましょう?」
「わかった…」
城崎にされるがまま、モコモコの泡を纏った城崎の大きな手が、俺の全身を滑っていく。
首や腋など触れられると、ビクッと体が震えた。
「あー、真っ赤になってる…。痛い?」
「んっ…、痛くない…。」
いっぱい弄られた後、クリップで挟まれていた俺の乳首は、赤く熟れてぷっくりと腫れていた。
くるくると優しく円を描くように洗われ、それが気持ち良くて思わず声が出る。
「しばらく腫れ引かないかも…。やり過ぎたかな、ごめんなさい。」
「大丈夫…」
「シャツ越しに見えちゃいそうで心配。」
言われてみればたしかに、これだけぷっくり腫れていると、シャツ越しにバレそうだ。
こういう時はどうしたらいいんだっけ…。
「絆創膏…とか……?」
「チクバンはエロいな…。先輩、それ絶対俺以外に見せちゃダメですからね?」
「あ、当たり前だろ?!」
城崎以外に見せるわけない。
強めに言い返すと、城崎は安心したように笑って俺を抱きしめた。
頭のてっぺんから足の爪の先まで丁寧に洗われる。
城崎は念入りに手を綺麗にした後、たっぷりと右手にローションを垂らした。
「な、何…?」
「何って、解しておかないと後でスムーズにできないでしょ?」
「っ!」
そりゃそうだ。
お風呂の後は当然セックスが待っている。
俺もそれを期待していたわけで…。
お尻を差し出すために腰を上げようとすると、城崎に手を引かれ、立つことを阻止された。
「いいよ、そのまま座ってて?」
「でも…っ、座ったままじゃ…」
「気づかなかった?この椅子、座面くぼんでるんですよ。座りながら、エッチな穴も触れちゃう優れものです♡」
「わっ…?!」
城崎は凹みに手を入れて、指先で俺のアナルに触れた。
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