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第581話
こいつは新生児…、なのか……?
「城崎…、いつまで吸うの…?」
「ん〜…、もうちょっと。」
「もうちょっとって言ってから、何時間経ったと思う?」
「知らない。」
家に帰って飯も食わずに3時間。
ずっと俺の乳首に吸い付いてるこの大男は、もしかしたら生まれたての赤ちゃんなのかもしれない。
「絶対に週末で戻らないと思う。城崎のせいで。」
「先輩、感度悪くなってない?」
「ずっと吸われて麻痺ってきたんだよ…。もう声もガラガラ…。」
最初の1時間半くらい、喘いで、イッて、その繰り返し。
感じすぎて涙出たし、でも乳首吸われて力の抜けた俺が抵抗したところで、暴走赤ちゃんが止まるはずもなかった。
喘ぎすぎて声は枯れてるし、イキすぎて疲れたし、もう出るものはないし、触られすぎてもう触られてるのかすらわかんない。
ずっとピリピリしてる感じするし、なんなら少し痛い。
「このまま治んないかもな…。」
「え、やだ。先輩の陥没乳首、すげー可愛くて興奮するのに。」
「俺はもう引っ込む気がしねぇよ…。」
城崎は名残惜しそうに乳首にキスして、やっと唇を離した。
あー…、すご……。
ずっと吸い付いていたから、吸い付いた痕、つまりキスマークみたいなのが、乳輪より広く、赤黒くくっきりと残っていた。
乳首は相変わらず、ピンッと元気にそそり立っている。
「先輩っ♡ご飯食べて、お風呂入って、えっちする?」
「できると思うか?」
「はい♡」
「無理。ご飯食って、風呂入って、俺は寝る。」
「えぇ?!」
「もうさすがに疲れた。俺今日何回イッたと思ってんだよ…。」
城崎は「そんなぁ…。」と泣きそうになりながら、とりあえず夕食を作り始めた。
たくさん不安にさせた分、今日はたっぷり甘えさせてあげようと思ってたけど、さすがに俺は絶倫ではないので、もう体力も含めて色々限界だ。
「スタミナ料理作ったらできますか…?」
「いや、無理。」
「………精力剤。」
「無理。そういう問題じゃねえ。」
城崎もなんだか諦め悪く、いろいろ案を出してくる。
別に俺だって、城崎が嫌なわけじゃない。
疲れたってだけで…。
「キスとハグはいくらでもしていいよ。」
「えっ…?」
「セックスするスタミナはねぇけど、キスとハグはむしろ回復するっていうか…。癒されるっていうか…。」
「先輩…っ!大好き!!」
「うわぁっ?!」
ソファで夕食を待つ俺に、城崎は飛びついてキスをした。
あぁ、可愛いな…。
太腿に、すげーゴリゴリ当たってるけど…。
「大好き…♡」
「俺も大好きだよ。すげー好き…、んっ」
せっかく人が愛の告白してるって言うのに、舌をねじ込んできた。
ま、いいんだけど。
キスに夢中になってたら、焦げ臭い匂いが漂ってきて、城崎は慌ててキッチンに戻っていった。
少し焦げた苦い夕食を食べて、一緒にお風呂に入って、何度もキスを繰り返して、俺は疲れ果てて寝てしまった。
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