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第618話
まだ外は明るいのに、カーテンを閉めた寝室は薄暗い。
それでも城崎の表情ははっきりと見えて、余裕のないその表情に胸が熱くなる。
「先輩…、挿れていい…っ?」
一糸纏わぬ熱った身体。
大きく開いた俺の脚、その間には荒い息を整えようと深呼吸する城崎。
お尻の穴にぴったりとくっつく城崎のソレ。
目の前に肉を垂らされている獅子と同じような状況なのに、城崎は俺の同意を待つために必死に欲を抑えてる。
この状況で我慢できるなんて、本当に俺のことを大切に思ってくれている証拠だと思う。
「城崎……」
名前を呼んだだけで、城崎の身体がピクッと震える。
返事をする余裕がないほど、自制するために頑張ってくれてるんだ。
「城崎…、抱いて……?」
俺の声を合図に、城崎の大きく膨れ上がった欲望全てが、俺の中に突き刺さる。
「っ…!先輩!先輩っっ!」
「あっあぁっ、あっ♡♡」
「愛してる…っ、先輩!」
「イクッ…♡あっ、イクイクッ!」
射精して先に疲れて落ちてしまうのが嫌で、俺は必死に自身の先端を握る。
熱が逆流する感覚に悶えながら、中でイク感覚を思い出す。
「あっぁ♡イクッ♡♡」
ビクンッと身体が大きく跳ねる。
よかった。射精せずにイッた…。
「〜〜っ♡…っ♡♡」
一度感覚を取り戻すと、何度も何度もドライで達する。
小さな喘ぎ声が絶え間なく口から漏れる。
ヤバい。頭ふわふわする。
視界には、腕で汗を拭いながら、欲望ギラギラの瞳で俺を見下ろす城崎の姿。
「先輩、上手…。もっと奥、突くよ?」
「んグッ…?!アッ♡あ〜〜♡♡」
最奥の方をガンガン突かれ、俺は口を閉じることなく喘ぎ続ける。
開いた脚を無意識に城崎の体に絡ませて引き寄せた。
「先輩…っ、一回抜かないと…っ、ゴム変えなきゃ…」
「ダメッ…、あっ、ん…」
「そんなことしたら、俺もう…っ」
「あっ♡イクッ、あ〜♡」
中で城崎が爆ぜる。
ゴムが破れて、熱い欲望が俺の中に広がった。
「先輩っ、先輩っ…!」
「も…っ、ぁ、出してぇっ…♡」
「後でどうなっても…っ、知らないから!」
「〜〜〜っ♡♡♡」
ビュルル〜ッと勢いよく、中に熱いのが放たれた。
それが無性に幸せで、なんだか心が満たされた。
キスしたい。
そう思って城崎を見つめると、すぐにキスが降ってくる。
城崎は俺の僅かな顔の動きまで見逃さなくて、求めている時に求めているものを全て与えてくれた。
それからはもう、お互い訳も分からず、欲望のままに身体を重ね合った。
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