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第638話
スーパーで買い物して、家に着いて、ただいまのキスをしてリビングに向かう。
「お腹すいた〜〜!」
「今すぐ作りますから。」
「俺も手伝う。」
キッチンに向かい、城崎の隣でお湯を沸騰させたり、手伝える範囲で色々する。
城崎は手際よく料理を進める。
なんでもできちゃうんだよな、こいつ。
格好良いなぁ、俺の彼氏…。
「城崎…」
「はい?」
振り向いた城崎の首に手を回して、チュッとキスをする。
あは。顔真っ赤にしてやんの。
「もう…。危ないですから…。」
「えー?」
「でも、やっぱりもうちょっとだけ。」
「んっ…」
抱きしめ合って、唇を貪り合う。
城崎の熱い吐息に胸が爆発しそうだ。
「ふっ…ぅ…」
「ここから先は後で…ね?」
「うん……」
「先輩可愛すぎて襲っちゃいそうだから、向こうで待ってて?」
「わかった…」
城崎に頭ポンポンされて、顔が爆発するくらい熱くなって、駆け足でキッチンを後にしてソファにダイブする。
ぎゅーっとクッションを抱きしめて顔を埋めた。
「格好良すぎ……。」
犯罪級に格好良い俺の彼氏。
ジタバタ足を動かしていると、城崎に埃が立つからと注意される。
大人しくブイハを見る準備を進めていると、夕食が完成した。
「美味そう〜!!」
「去年よりも腕上げてますから。」
「いただきまーす!………ん〜!!美味い!!!」
食べ慣れたもののやっぱり最高に美味い。
パクパク食べ進めてると、城崎は頬杖をついて、寂しそうな顔で俺に尋ねる。
「あの言葉は今年は言ってくれないんですか?」
「………?」
「『俺の嫁になる?』って。」
去年の俺、そんなこと言ったのか。
胃袋ガッツリ掴まれてんじゃん。
ていうか……。
「もう嫁みたいなもんじゃね?」
愛し合ってるし、一緒に住んでるし、お互い大人で、もう付き合って一年。
男女だったら年齢的にも結婚考えてもおかしくないし。
「…って、城崎??」
「………先輩、それ反則……。」
「え??」
「嬉しすぎて泣きそう……。」
城崎はマジで嬉し泣きしそうなくらい感極まってた。
あぁ、こいつのこと大事にしたいなぁ。
相手は男で、なんなら俺よりもしっかりしてるくらいなのに、そう思ってしまうくらい城崎が可愛くて、愛おしくて堪らなかった。
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