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第641話

気づけば寝室。 隣には気持ちよさそうな顔で眠る城崎。 時計の短針はちょうど8と重なっている。 「朝じゃん…。」 リベンジ失敗。 今年もブイハオールシーズンどころか、シーズン1すらまともに見れなかった。 でもなんか、まぁいいや。 目の前で満足そうに眠る恋人を見たら、どうでもよくなった。 「先輩…?おはよ…♡」 「ん、おはよう。」 まだ覚めてない蕩けた目で俺を見て、抱き寄せられて唇が重なる。 寝起きのくせに舌入れてくるし、なんか上手いし。 「んっ…、ふ……」 「あー……。分かる?」 「へ…?」 「付き合って?」 「へ?え?…ぁっ♡」 朝勃ち…! というか今のキスとかで朝勃ちどころじゃねぇ、これ。 「し、城崎っ?」 「生理現象。」 「そ、そうだけど…っ!ぁ…でもっ…、」 「うん?」 「…………」 朝からはしんどい。 そう伝えようと思ったのに、甘い笑顔で微笑まれて何も言えなくなった。 あんなに可愛い笑顔だったのに、下は全然可愛くなかった。 朝とは思えないくらい。 結局お昼までガンガンに突かれまくって、俺はベッドに引きこもる。 「せーんぱい♡」 「…………」 「お昼できましたよ♡」 「おまえは元気でいいな…。」 「朝から先輩に癒していただきましたから♡」 お肌ツヤッツヤで気分もルンルンな城崎。 ご機嫌なのはいいことだ。 俺の身体が犠牲になったけど……。 「先輩、明日何食べたいですか?」 「明日?」 「はい。麗子ママが希望聞くって。」 「あー…。麗子ママのなんでも美味しいからなぁ。」 「わかります。じゃあお任せで頼んでおきますね。」 「ん。よろしく。」 ゴールデンウィーク最終日?になるのかな。 1日出勤挟んで、また二連休あるけど。 楽しみだなぁ。 「なぁ、明日はお酒飲んでもいい?」 「貸切って言ってたんで、別にいいですけど。でも飲み過ぎはダメ。」 「はーい。」 Aquaはお酒も美味しいのが多いから、飲めるのは嬉しい。 ますます明日が楽しみになった。

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