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第805話

気持ちいい……。 夢の中で城崎とデートして、ふかふかの雲の上で大の字で寝転んで、城崎が微笑みながら俺の頭を撫でる。 覚めたくないなぁ。 でも意識がはっきりしてきたから、もう覚めるんだと思う。 「んん……」 うっすらと目を開けると、人影があった。 …………え? 前髪を撫でる手を辿ると、目の前には城崎が座っていた。 「起きた?」 「………っ?!!?!」 なんでっ?!! 部屋もまだ日差しが入って明るい。 時計を見ると、もうすぐ短針が3を指すあたり。 城崎と時計を交互に見る。 「な、なな…、何でっ…?!!」 「心配で早く帰ってきちゃいました。」 「で、でもっ!まだ15時前だぞ?!」 「うん。」 何食わぬ顔でそう返事する城崎。 早退したってこと?俺のことが心配で? そんなの…、嬉しい…。 嬉しいけど…。 ちらりと洗面所の方に目を向けると、城崎が俺の上に跨った。 「ねぇ、先輩?」 「……っ」 城崎は意地悪な顔で俺を見下ろす。 これは……、バレてる……? 「気持ちよかった…?」 やっぱりバレてる…!! 俺が寝てる間に洗面所行ったんだ。 てか、行くよな普通。手洗うもん。 「ひぅっ…!」 急にズボンの中に手を突っ込まれ、下着越しに敏感なソレを柔く揉まれる。 この顔…、絶対意地悪モードだ…。 「玩具、勝手に使ったの?」 「うっ…」 「どこに使ったの?ココ…?」 尻の割れ目をなぞられ、身体が跳ねる。 尻は弄ってない。 首を横に振ると、城崎は不思議そうに首を傾げた。 お尻は…、城崎に触って欲しかったから弄らなかった…。 勘違いしてほしくなくて、恥ずかしいけど本当のことを話す。 「………………た…から…」 「ん?」 小さ過ぎて、声にならなかった。 伝えなきゃ…。 聞こえないと、伝わらない…。 「………きのぅ…、城…崎と…一緒に……擦ったの…、気持ちよかった…から……」 恥っっっっず。 無理だ。こんなの無理。罰ゲームかよ? 自分で言うって決めたのに、言わなければよかったと後悔した。

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