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第817話
「はぁ…はぁ…」
「あ〜…、最高……。」
息も絶え絶えで、仰向けで脱力する俺。
城崎は俺の隣に寝転がり、俺の耳たぶをふにふに触りながら、うっとりとしたため息をつく。
「ごめんね。先輩が可愛すぎて止まんなかった…。」
「謝んなよ。気持ちよかった…から…。」
「本当っ?!」
目をキラキラさせながら確認され、恥ずかしいけど正直に頷いた。
城崎は嬉しそうに足をばたつかせる。
「先輩の乳首、ぷっくりしてて可愛いです♡」
「誰がしたんだよ。」
「俺〜♡」
「ちょっ…!?」
こねくり回されて敏感になっている乳首をピンッと指で弾かれ、思わず体が跳ねた。
キッ…と城崎を睨むと、城崎はくすくす笑っていた。
あーもう…。
可愛いから全部許しちまう…。
こんな可愛い城崎が見れるなら、乳首くらいいつでも…。
って、ダメダメ。
いつでも触っていいとか言ったら、乳首立ったままになって、また職場で困ることになる。
話を切り替えようと、話題を考える。
「つーか、なんでホテルだったんだよ?家でもよかったじゃん。」
「え〜?そりゃ、ホテルの方が先輩が積極的だから♡」
「は、はぁっ?!」
「開放感があるのかな?いつもよりいっぱい喘いでくれるし♡」
そ、そうなのか…。
自分のことはあんまりわかっていないから、城崎が言うならそうなんだろうけど…。
めちゃくちゃ恥ずいじゃん、それ…。
「先輩真っ赤で可愛い♡」
「……るさぃ…」
「今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました!」
満面の笑顔で城崎はそう言った。
そんなの、俺だって…。
城崎に抱きついて、気持ちを伝える。
「俺も。すげー楽しかった。ありがとう。」
「ははっ!どういたしましてっ!」
恥ずかしくて声が小さいのに、ちゃんと聞き取ってくれた。
頭を撫でられて、心がほっこりする。
「ホテルって休憩でとった?一泊?」
「家でゆっくり寝たいから休憩にしましたけど、泊まってもいいですよ?変更してきましょうか?」
「ううん。帰る。」
城崎と一緒ならどこでもいいけど、でもやっぱり俺たち二人の家が一番特別で安心する。
甘やかされるままに城崎に全てを委ねていると、顎をクイっと上げられた。
「じゃあもうちょっとゆっくりしたら帰ろっか。先輩、チュー♡」
「ん…っ」
唇が優しく重なる。
キスはどんどん深くなって、いつのまにか酸欠になってしまうくらい夢中で唇を貪り合っていた。
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