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第818話

「ただいま。」 「ただいま〜。」 家に帰ってすぐ、城崎とただいまのキスをする。 あー……。 「好きっ!」 「えっ?!何急に!可愛いっ!」 溢れた思いを声にすると、城崎はびっくりしながらも嬉しそうに俺を抱きしめる。 もう絶対離さない。 さっき城崎が言ってくれたけど、こんなに幸せなのに、もう城崎なしじゃ生きていけねぇよ。 「先輩、愛してます。一生俺と居てね?」 「ははっ。重っ!」 「俺の愛は世界一重いですよ。……ダメ?」 「ダメじゃねぇよ。全部受け止めてやる。」 好きすぎて、お互い依存してしまいそうな関係。 側から見れば、共依存なんてダメな関係なのかもしれない。 でも俺も城崎も、お互いが前に進もうとしているのを邪魔することはない。 すれ違いを乗り越えた今、本心はちゃんと言おうと決めたし、間違ってることや嫌なことはきちんと正せる関係だと信じてる。 だから一緒にいてお互いがダメになっていくような関係にはならないはずなんだ。 「先輩、大好き!」 「はいはい。何回も聞いた。」 「俺は何回聞いても嬉しいんだもん。だから俺も何度でも伝えます。」 「あっそ。………好きだよ、城崎。」 「…!!!」 城崎はキラキラした目で俺を見つめた。 だって、そんなこと言われたら伝えたくなるじゃん。 あんなこと言ったけど、俺だって城崎に好きって言われたら嬉しい。 何十回でも、何百回でも、何千回でも。 多分城崎を好きでい続ける限り、言われて嫌になる日なんて来ないと思う。 「なんだかツンデレな先輩が戻ってきましたね〜。」 「嫌か?」 「ううん。超超超かわいくって最高です♡」 頬にぶちゅっとキスされる。 そのままの俺を愛してくれて嬉しい。 照れて素直になれなくて、思ってもないこと言ってしまう時だってある。 でも城崎は、そんな俺を丸ごと好きでいてくれる。 俺自身が分かるくらい、俺のこと大好きなんだよ、こいつは。 「城崎」 「はーい♡」 「口がいい。」 「喜んで…!!」 城崎の唇が頬から口に移動する。 キス、気持ちいい……。 イチャイチャがいつまで経っても終わらず、帰ってきてから30分ほど、ずっと玄関でキスを続けていた。

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