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第835話

19時過ぎ。 仕事が終わって、二人で家に帰ってきた。 「ただいま。」 「おかえりなさい。」 玄関の戸が閉まったと同時に唇が重なる。 熱く、深く、まるで溶け合うみたいに。 「んっぁ…」 「どうしよ…。今すぐ先輩のこと愛したい…。」 「いいよ…?」 「いや、ダメでしょ。お腹空いてるし、汗流したいでしょ?俺、先輩を寝室に連れ込んじゃったら、明日まで逃す気ないよ?」 「ふっ…、あはは!じゃあ先に色々済ませるか。」 「そうしてください…。」 体を離して、夕食の準備をする。 帰りにケーキ屋に寄ろうと思ったのに、ケーキすらいらないと言われた。 そんなことより早く俺を食べたい…らしい。 夕食も珍しく出来合いのものを買ってきたから、準備含めて食事はすぐに終わった。 「城崎、風呂入ろ。」 「はい。先輩…、脱がせてもいい?」 「いいよ。」 城崎は俺のシャツのボタンを上から一つずつ丁寧に外していく。 脱がせるの好きだよなぁ、こいつ。 「これも外しますね。」 「んっ…」 ニップレスを外される。 もう四日も経ったのに、ぷるんっとまだピンクに熟れていた。 「せっかく腫れ引いてきたのに、また悪化させちゃうかも。」 「い…ぃょ…」 「緊張してきた…。先輩、全部俺にください。」 「うん。あげる。城崎になら全部やるよ。」 パサっと服が床に落ちた。 今から風呂だって言うのに、裸を見たらお互いが我慢できなくなって、頭がクラクラするほど激しいキスをした。 ペニスは勃起して反り立って、俺たちの間でぶつかり合う。 それが余計に興奮して、腰を擦り付け合うように動かしながら、キスに溺れていた。 「は…っ、やば…。」 「城崎…、んんっ…」 「好き。愛してるよ、先輩…」 ガクンっと足の力が抜けたけど、城崎が俺を支えてくれた。 ふと顔を上げると、城崎の顔は完全に雄の顔をしていた。 俺がこんなふうにしてるんだって思うと、なんかもう堪らなくなって、城崎の首筋に吸い付いた。 「付きました?」 「うん。上出来。」 「ほんとだ。綺麗につきましたね。」 紅く色付いた首筋の印。 俺の城崎っていう証。 城崎も鏡を見て、嬉しそうに笑った。

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