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第840話
「顔見せて?」
「やだ…。」
「見せてくれないと悪戯するよ?」
なんだそのハロウィンみたいな言い回し。
見せるものかと顔を覆う手に力を込めていると、身体にビリッと電気が通ったみたいな感覚に手をぱっと離した。
「ひにゃっ?!」
「ぷっ…、はは(笑)今の、鳴き声?」
「城崎…っ!」
「ここも触っていいって言ったじゃん。」
城崎が乳首を噛んだ。
さっきのはその刺激による快感だったらしい。
城崎は舌先で乳首を弄り、もう片方は指の腹で捏ねた。
「ぁっ…や、城崎…っ、城崎っ!」
「気持ちいい?」
「…っ、気持ちぃ…、ゃああっ♡」
時々ジュッと吸われたり、爪で引っ掻かれたり、快感が緩急をつけて襲ってきて、漏れる声がどんどん大きくなる。
無意識に腰も動き、城崎に触ってほしいとアピールする。
「可愛い…。好きだよ、愛してる…」
「イクッ…♡城崎っ、城崎ッ…♡」
「いいよ。いっぱい気持ちよくなって?」
「ああぁっ♡」
亀頭を包んでいた城崎の手の中に、欲望を吐き出した。
俺の出したカウパーや精液を滑りにして、城崎は俺のペニスを扱く。
「あっぁ♡出るぅ…♡城崎ぃ…」
「あんまりしたら体力もたないかな?」
「イキたいぃ…。城崎…、城崎…っ」
「いいよ、出して。」
一瞬緩んだ手は、おねだりするとまた俺を絶頂へと導いてくれた。
2回目の絶頂を迎え、全身から力が抜ける。
体力なさすぎる、俺……。
うっすらと目を開けると、城崎はコンドームを開封していた。
「お疲れのところ悪いんだけど、そろそろ俺も限界かも。」
「…っ」
城崎の長い指が人工的な膜を纏って、俺のお尻の穴に触れた。
つぷり…と中に入ってくるのが分かる。
「力抜いて…?」
「ひぅ…」
「そう、上手。」
大したことしてないのに、頭ポンポンして、おでこにキスして褒めてくれる。
安心して力を抜くと、もっと奥まで指が侵入してきた。
「やっぱりすげー狭い…。」
「ん…」
「さっきお風呂で解してくれてたんですよね?」
そう聞かれて頷くと、城崎は困ったような顔で笑った。
「俺の無理かな、今日…」
「え…」
「初めての時くらい狭い。指二本くらいが限界なんじゃない?」
「やだ…っ」
「だってまだなんとか一本……。あ、ここかな。」
「ひぁっ?!」
城崎の指が中で曲がり、あるポイントを刺激した瞬間に、体に快感が走った。
前立腺だ。
城崎は俺の反応を見て確信し、集中的にそこを責めた。
「ここが綾人の気持ちいいトコだよ。」
「あっぁ♡城崎っ♡気持ちぃっ…」
「うん。いっぱい気持ちよくしてあげる。」
「イクッ♡あっああっ…、あ♡」
またイッた。
でもさっきとは違って、射精はしてなくて、中だけでイッたらしい。
この感覚を俺は知ってる。覚えてる。
何回もイキ続けられる、怖いくらいの快感。
「上手にイケて偉いね、綾人。」
「〜〜っ///」
俺、今日死ぬのかもしれない。
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