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第848話
「はっ…ぁ…」
「嬉しい。嬉しい、綾人さん…っ」
「んっぁ…、あっ」
溺れてしまうほど熱いキスを繰り返す。
ドキドキして、幸せで、心が満たされる。
舌が吸われ、絡み合い、熱く溶け合う。
気づいた頃にはお互い息が乱れていた。
「綾人さん…」
「…………暑い…」
「え?」
エアコンもつけず、窓も閉め切った真夏の室内で体力を消耗し、俺は城崎にもたれかかった。
城崎は大慌てでエアコンをつけ、俺をソファに横たえて、氷枕を作って戻ってきた。
「大丈夫?綾人さん、ごめんなさい…。俺…」
「へーきだって。大丈夫。」
「ごめんなさい…。」
「謝んな。」
城崎は俺の前髪を掻き分けて、親指で額を撫でる。
垂れ下がった眉、心配そうに俺を見つめる瞳。
なんだかしょげたワンコみたいな城崎がとても愛おしい。
顔を引き寄せて触れるだけのキスをすると、城崎はぽかんと口を開けていた。
「な……、え……?」
「さっきの続きしよ?」
「いや…、まっ…、え?………ダメダメ。綾人さん熱中症になりかけてるし…。」
「俺が大丈夫って言ってんだから大丈夫だよ。」
体を起こし、ソファの前に膝立ちになっている城崎を抱きしめると、城崎はそのままぺたんと座り込んだ。
城崎の膝の上に座り、首に手を回してキスを求めると、城崎は遠慮がちに俺の背に手を回した。
「んっ…、ん……」
「はっ…、かわいー…」
「ちょ…、ぁっ♡」
キスに夢中になっていると、城崎は親指でぐりぐり俺の乳首を捏ねた。
ビクビク体が震え、力が抜ける。
城崎は俺が崩れ落ちないようにしっかり抱き止め、キスしながら乳首への刺激を続けた。
「ふ…んん…♡はっ…ぁ♡」
「綾人さん、愛してるよ。」
「ぁっ、は…ぁ♡グリグリやめて…っ」
「嘘だ?好きでしょ?」
「ひあぁっ♡」
ビクンッと体を揺らすと、城崎は満足そうに微笑む。
下着の中がベタベタして気持ち悪い。
城崎を睨むと、ニヤニヤしながら訊ねてくる。
「脱ぐ?」
「は、はぁっ?!何で俺だけ…」
「脱いでほしいなら俺も脱ぐよ。」
城崎も脱ぐ。
それはつまり城崎のご立派なソレが目の前に現れるってことで…。
どうにかして気持ちよくしてあげられるはず。
「わかった…。」
「あ、待って。俺が脱がせたい。」
自分のズボンに手をかけると、城崎は待ったをかけた。
ズボンとパンツを同時に下ろされ、俺の先端からは糸が引いた。
「綾人さん、ぐちょぐちょだね。」
「い…言わなくていい…。」
「だってエロいんだもん。」
「お前も脱げ。」
「はーい♡」
城崎は恥ずかしがる様子もなく、下着ごと脱いだ。
相変わらずご立派で。
扱こうと手を伸ばすと、城崎は俺の手を掴んでそれを阻止した。
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