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第858話

「あっ…ん♡…透…っ、ぁっ♡」 「ここか?」 「んんっ♡」 なっ…?!! 倉科さんの膝の上に跨り、顔を赤くして倉科さんに抱きつく圭くん。 バスタオルで隠されていて、どこに触れているかは分からないものの、明らかにただ日焼け止めを塗っている様子ではないだろ!! 「おい…。あれ止めなくていいのか…?」 「止めたら透さんの機嫌悪くなるじゃん。」 「でも…っ」 「日焼け止め塗ってるだけでしょ。ほら、綾人さんも塗るよ?」 いや、明らかに如何わしいことシてるだろ!! ぐったりと胸元にもたれかかる圭くんの前髪を掻き分けて、倉科さんは額にキスを落とす。 「ん。終わったぞ、圭。」 「ありがと…、透…♡」 ほら、事後じゃん…! これ見た後に塗ってくださいって言えるほど、俺は破廉恥な人間じゃない。 「綾人さん、おいで♡」 「やだ!」 「来ないと海入れないよ。」 「うぅっ…」 海には入りたい。 仕方なく城崎の隣に腰を下ろす。 「こっち。」 「やだ…。」 足の上を示されたけど、そこに座る気はない。 俺は人前で破廉恥なことしたくない! 「仕方ないな…。じゃあそこに寝転んで。」 「へ?」 ごろんと転がされ、俺の上に城崎が跨る。 ちょ…!?待って!!何これ?! 「ひぃっ!?」 「色気ないな〜。」 背中にトロ〜っと冷たい液体をかけられて、思わず変な声が出る。 城崎は手のひらで液体を広げて、俺の背中、肩、首、腋から腕にかけて伸ばしていく。 さすがに日焼け止めだろうけど、この体勢もその触り方もなんか嫌だ…!! 「し、城崎っ!退いて!」 「何でですか〜。」 「恥ずかしいっ!周りに人いるんだから!」 「大丈夫。透さんと澪さんがパラソルから出たから、ギャラリーついていったよ。」 「嘘?!」 パッと顔を上げると、たしかにさっきまでいた人達がほとんどいなくなっていた。 ていうか、倉科兄妹どころか、あとの2人もどこに行ったんだ?? 「ちなみに圭さんはもちろん透さんが連れていきましたし、柳津さんはちゅんちゅんを駐車場まで迎えにいきました。で、澪さんは多分海の家に行った。」 「そ、そうなんだ…。」 「だからパラソルにも俺たちだけだし、周りにも人いないから、綾人さんはちょっとくらい声出してもいいですよ?俺にだけ聞こえるくらいね♡」 「ひゃっ?!」 くにっと乳首を刺激され、思わず腰を浮かせると、ちょうど城崎の股間にお尻を擦り付けるような構図になってしまった。

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