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第867話

「綾人さん…」 「電話鳴ってるけど…」 「いいでしょ、放っておけば。」 「んっ♡」 乳首をグニっと押し潰され、くぐもった声が出る。 いつもより気持ちいい。 酔ってるから感じやすいのか…? 〜〜〜♪ 切れたと思ったらまた鳴るスマホ。 城崎はまだ無視を突き通すらしい。 「城崎…、集中できない…っ」 「ちっ…。ちょっと待ってて、綾人さん。すぐ戻るから。」 城崎はイライラしたように髪を掻いてスマホを取りに行く。 そして暫くして、リビングから「はぁっ?!」と大きな声が聞こえた。 不安になって覗きに行くと、電話相手と口論しているようだった。 「何でですか!今すっげーいいとこなのに!!!」 『……………』 「あーーー!!もう!分かりました!分かりましたよ!!」 ブチッと通話を切って、城崎はその場でしゃがみ込んだ。 一体何があったんだ…? 城崎の隣に座り、顔を覗き込む。 「どうしたんだ?」 「…………透さんから。」 「うん…?」 「今日のビーチバレーのペナルティ覚えてるだろうな?って。一週間セックス禁止…。」 「あ……。」 そういえばそんな約束してたような…。 わざわざ忠告の電話? 倉科さん、ドSじゃん……。 「俺無理…。綾人さんの裸目の前にして我慢とかできない…。」 「はは…。」 「綾人さんは約束守らなきゃいけないと思う?」 「まぁ約束は約束だからな…。」 「だよなぁ…。それに透さん、バレたら絶対追加でなんか言ってくるし……。はぁ〜〜…………。」 城崎は今日一大きなため息を吐いた。 俺にパジャマを着せて、布団の中に押し込む。 どうやら律儀に約束を守るらしい。 「ヌいてくるからちょっと待っててください…。眠かったら先に寝てていいですからね。」 「手伝おうか?」 「いや、我慢できなくなりそうなんで一人でしてきます…。」 城崎は触れるだけのキスをして、寝室から出ていってしまった。 一緒にいて、こんなにも近くにいて触れられないなんて…。 「俺もキツいよ……。」 さっき触れられた場所がアツい。 唇、耳朶、乳首も腰も。 中途半端に期待させられ、まだ熱を持っている。 城崎だって一人でシてるんだから、俺だって…。 「んっ…、んん…♡」 目を閉じて城崎に触られているのを想像して、いつもされてるみたいに乳首を押し潰したり抓ったりしてみる。 ピンッと勃った乳首を摘みながら、もう片方の手でちんこを擦ると堪らなかった。 「はっ…ぁ…、はっ、は…♡」 『綾人、ここ?気持ちいい?』 「気持ちぃっ…!夏月っ!夏月…、イクッ!!」 頭の中で城崎の声が再生される。 射精したと同時に寝室のドアが開いた。

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