903 / 1069

第903話

乳首、アナル、一体どっちを弄るのか。 城崎は期待した目で俺の選択肢を待ち侘びている。 「城崎が決めて…」 「どうして?綾人が使いたいもの選んでよ。」 「分かんないから…。」 「今まで全部使ったことあるでしょ?」 「でも……」 チクニーにハマった時に使っていた乳首責め玩具に加え、鈴付きのクリップ、羽のついたくすぐり棒。 アナル責めをするなら、ディルドもあるけど…。 後ろは城崎のがいいから…。 「綾人はどっち弄りたいの?」 「……ち…くび…」 「答えてくれたから、俺が選んであげる。」 城崎は乳首吸引器と鈴付きクリップを手に取った。 使い方はもちろん分かる。 でも…。 「使い方忘れちゃった?」 「……ぅん…」 「それ綾人の乳首に嵌めて…、そう。吸い出して、リングで捕まえて。」 「ひっ…ぁ♡」 指示されるままに手を動かす。 城崎に言われるがまま動かしていたら、城崎にされているような感覚になるから。 だから俺は、城崎の誘導を待った。 「じゃあ乳首勃ったし、クリップ付けよっか?」 「ん…っ、あっあ♡」 「可愛い。綾人……、可愛いね。」 ギュッと乳首を摘まれる痛気持ちよさ。 大きな快感の波に身体を揺らすと、リンッと鈴が綺麗な音色を鳴らす。 「あっあ♡城崎っ…♡やぁっ…ん♡取って…!」 「え〜?俺、触っちゃダメだもん。自分で取ったら?」 「やだぁっ…!あっあ!イクッ……、っ?!」 鈴を激しく鳴らしながら、射精感に襲われてイこうとすると、その快感は逆流するように中へ戻ってくる。 下半身の痛みと違和感に視線を下に向けると、勃起したペニスがプラグに食い込んでいた。 そして尿道口はプラグに塞がれ、イクことすら許されない。 「城崎ぃっ!やだぁっ!取ってぇ!!」 「寸止めされてる感じ?どう?」 「イキたい…っ!城崎ぃ…♡♡」 「でも食い込んでるから取れないよ?綾人が勃起してる間は外せない。」 「いやぁっ…、うっ……、グス……」 苦しい。 イキたいのにイけなくて、でもそれが堪らなく気持ち良い。 クリップを勢いよく外すと、乳首が引きちぎられたような感覚に射精を伴わずメスイキした。 「綾人、イッたの?」 「はっ…、は…♡」 「まだ気持ち良いんだね。出せないから辛いね。」 城崎はドライでイキ続けている俺を抱きしめて、熱い息を吐いた。 城崎のペニスはしっかりと勃起していて、感情がぐちゃぐちゃになった俺は、そんなことすら無性に嬉しくて涙を流した。 「頑張ったね。」 「……ご褒美…ほしぃ…。」 「明日の夜、絶対に叶えてあげる。」 明日の夜。 つまり罰ゲームの期限が過ぎる、18日の0時のことだろう。 はは。ご褒美に強請ろうとしてた内容がセックスだってこと、完全に見透かされてるじゃん。 恥ずかし。 俺は城崎に抱きしめられたまま、意識を手放した。

ともだちにシェアしよう!