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第918話
「ただいま!」
「綾人さんっ?!早いですね、おかえりなさい。」
家のドアを開けると、夏月もちょうど家に帰ってきたところだったらしく、荷物がまだ玄関に置いてあった。
洗面所から姿を現した夏月の右足には、黒い装具が付けられていた。
「足どうした?!何もなかったって…。」
「あー、ほら…。昨日ちょっと捻挫したって言ったじゃないですか。割と腫れてたんで、サポーターしてもらったんです。」
「大丈夫か?結構痛む?」
「少し痛いですけど、綾人さん見てたら痛み忘れちゃいました。二週間くらいで外せるって。一週間は安静にしろって言われました。」
「そっか…。」
夏月は大丈夫と言ったけど、歩くたびに表情を歪ませていたから、今はかなり痛いんだろう。
右側から夏月を支えて、ソファまで移動する。
「捻挫のときは足上げて冷やすのがいいんだって。圧迫はしてるし、あとはじっとしてるだけ。」
「えー。綾人さんとイチャイチャしたい。」
「じっとしてろってば。」
せっかくソファに横にさせたのに、起き上がろうとする夏月をソファに押し倒す。
どうしたらじっとしてくれるんだ…?
イチャイチャしたいって、どこまで?
「綾人さん、キスしたい。」
「うん…。んっ…」
夏月に跨って唇を重ねていると、ググッとお尻に硬いものが当たる。
「…っ、元気すぎだろ…。」
「昨日お預けくらいましたからね…。キスだけで反応しちゃった。」
「ヌいてやるから…、じっとしてて…。」
ソファから降りて、横たわる夏月のズボンを下ろす。
立派にそそり立ったソレを両手で包み、根本から舌を使って舐め上げた。
「…っ、……綾人…さんっ…」
「気持ちいいか?」
「ん…っ、クッ…」
ビクンッと身体を震わせてるから、きっと気持ちいいんだと思う。
先端を口に含んで転がすと、口の中に特有の苦味が広がる。
「…はっ…、ンン…♡」
「綾人…っ、ふっ…」
「んっ、ん…」
体勢も体勢だから、喉奥まで入れたりするのは難しかったけど、夏月は俺の口の中で果てた。
飲み込んでみせると、困ったように笑う。
「苦いでしょ。」
「ん。大丈夫…。」
「無理しないでね。」
自分の精液を飲み込んですぐの俺に、抵抗なくキスしてくれる。
好きだなぁ…。
イッてクタッとしてる夏月かわいい…。
ずっと俺が世話するのもアリかも…。
「しばらく俺が買い出しとか色々するよ。」
「二、三日はお願いするかも。痛みが引いたら俺もやります。」
「でも一週間安静なんだろ?」
「体力落ちるじゃん。綾人さんのこと満足させられなくなっちゃう。」
「っ!」
いやらしい手つきで腰を撫でられて、言葉に詰まる。
動く動機が不純すぎるだろ。
そう思いながらも、内心早く体調万全の夏月に抱かれることを期待してしまってる俺もいて、いつもみたいに言い返せなかった。
夜ごはんは昨日俺が作った料理を温めて食べることになったけど、俺は傷んでないかずっとヒヤヒヤしながら食べることになってしまった。
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