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第964話

ホテルは二名一室。 男同士だから怪しまれないようにツインでとった。 「ベッド2つもいらないけどなー。」 「男二人でダブルとったら変な目で見られるだろ。」 「まぁたしかに、領収書も切るのに安すぎても怪しまれますしねー。」 部屋に入るなり、夏月は俺をベッドに押し倒した。 スーツ姿の夏月に押し倒されると、かなりクるものがある。 「綾人さん、俺のプレゼンどうだった?」 「分かりやすかった。やっぱすげーなって思ったよ。」 「えへへ。かっこよかった?」 「うん。格好良かった。」 顔を引き寄せてキスすると、夏月ははにかんだ。 キスがどんどん深くなって、俺の漏れる声と唾液の絡み合う音だけが部屋に響く。 「…んっ、はぁ……」 「綾人さん…」 「んぅ…、あっ…ン♡」 「ご褒美ちょうだい。」 ご褒美……。 けど今からするわけにもいかねぇし…。 夏月をベッドに座らせ、俺はベッドから降りて、床に膝立ちになった。 夏月のスラックスのチャックを開け、前を寛げる。 「あんまり時間ないし、これでもいいか…?」 「十分すぎます。ご褒美フェラとか超嬉しい…♡」 「…っ、あんまりデカくすんなよ。」 「無茶言わないで。」 俺の目の前で一回り大きくなったペニスを見てそう伝えると、夏月は困ったように笑った。 手で支えながら、根本の方から舐め上げる。 「あー……、やば。」 「んっ…、ふ…」 「舐めながら興奮してる綾人さん、えっちすぎ。」 「んぁ…あ♡」 夏月の足が俺の股間を刺激する。 そりゃ硬くもなるよ。 好きな奴の舐めてんだから…。 「今日の接待ばっくれたいなぁ。」 「…ダ…メ……」 「綾人さんは真面目だもんなぁ。無理にお酒飲もうとしてたし。あんなの絶対ダメ。俺がいなくてもダメなんですからね!」 「ん…。」 夏月がイクまで口いっぱいに頬張って、喉奥を締める。 苦しいけど、夏月が気持ちよさそうだから俺も嬉しい。 「…っ、イクッ!」 「〜っ!!」 夏月がイク瞬間に、俺の股間を刺激していた足に力がこもり、強い刺激に俺も同時に達した。 脱力していると、夏月に抱き上げられて顔が近づく。 俺は慌てて夏月の唇を手で押し返す。 「何…。」 「な、何って…!今俺とキスしたら、自分の精液の味するぞ?!」 「あー…、いいよ。それよりも綾人さんとキスしたい。」 「んっ…」 舌がぬるりと口内に侵入して、気持ちいいところを刺激する。 余すとこなく遊ばれ、唇が離れる。 「はは。まず…。」 「だから言ったじゃん…。」 「こんなマズいのに、綾人さん飲んでくれたんだ?」 「夏月のだから……。」 恥ずかしくて目を逸らすと、夏月は俺を抱きしめて、何度も何度も「愛してる」と囁いた。

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