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第966話

「いや〜!今日は楽しかった!また飲もうな、城崎くん!」 「ありがとうございました。……ほら、起きろ。」 「ん〜…、はぁい…。」 夏月はベロンベロンになるまで酔っていて、全体重を俺に預けるレベルで寄りかかっている。 池田部長はケロッとしてるんだけど…。 夏月が飲まされすぎたのか、あの人が強すぎるのか…。 「夏月…、大丈夫?」 「ん〜……。らいじょーぶ…。」 大丈夫じゃなさそう…。 こんなに酔ってる夏月初めて見たかも…。 ホテルまでそんなに遠くないけど仕方ない。 タクシー拾うか…。 「あやとしゃぁん…」 「ちょ…!?こら!こんなとこで何す…っ!?」 「ちゅーしよぉ〜。」 「バカ!酒臭ぇ!」 キスしようとしてくる夏月を押し返して、何とかタクシーに乗せる。 うとうとしながら俺に引っ付いてくるのが可愛いけど、人前でキスとかは勘弁だ…。 ホテルの正面入り口まで送ってもらい、会計をする。 「その兄ちゃん大丈夫かいな?」 「はい…。なんとかします。」 「気ぃつけてな。」 見知らぬタクシー運転手にまで心配される。 大きな体を背負って、何とか部屋にたどり着いた。 夏月をベッドに下ろし、シャワーを浴びようと立ち上がると、腕を引かれて背中からベッドに沈む。 「ちょ…、夏月…?」 「あやとしゃん…、らいしゅきぃ…」 「………うん。」 むにゃむにゃ言いながら俺を抱きしめてくる。 可愛いな…。 頬を撫でていると、夏月はパッと目を覚まし、俺を押し倒した。 「んっ…、ぁ!」 「えっちしよ…?」 俺の上に跨り、首筋に顔を埋める夏月。 熱い舌が首筋を這い、ゾクゾクっと快感が走る。 夏月の左手がシャツの中をまさぐり、右手はボタンに手をかける。 「ん〜…、外せない…。自分れ脱いぇ…。」 「………」 「早くぅ…。」 シャツのボタンすら外せないのか。 言われるがままにシャツを脱ぐと、夏月は俺の胸にしゃぶりついた。 「あっ…、夏月っ…」 「へへ…。かぁいい……。」 「ちょっ、ぁっ♡」 いつもより熱い舌と、辿々しい動き。 射抜くような視線に胸が熱くなる。 「下も脱いれ…」 「すんの…?」 「うん。する…。ダメ…?」 「ダメじゃねぇけど…。」 スラックスを下ろすと、夏月は俺を見て頬を赤く染めて動きを止めた。

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