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第976話

数分してやっと呼吸が整い、満面の笑みで隣で横になっている夏月の腹に一発拳を入れる。 「い゛っ…?!な、何…?」 「何?じゃねーよ!朝からなんてこと…!!」 「恋人だしよくない?綾人さんだって気持ちよさそうだったじゃん!」 「びっくりしてそれどころじゃねーっつの!!」 「でもめちゃくちゃ喘いでました!!」 反省する気0じゃねーか。 こんな…、寝起きでこんなのビビるだろ、普通…。 「………ちゃんと起きてる時にしろよ。」 「え?」 「寝起きじゃ何が何だかわかんないし…。頭回んなくて言いたいこと言えないし……。」 「言いたいこと…?」 夏月はポカンとした顔で俺を見つめる。 もう…。言わなきゃわかんないのかよ…。 「え…、えっちのときは…、その……、好きだってちゃんと伝えたい…から……。」 「…………。」 「だからちゃんと起きてる時にしろって…、んんっ?!」 「綾人さん〜〜〜っっ♡♡愛してますっ♡♡♡」 飛びつかれて、唇がぶつかる。 食べられるみたいな激しいキスに、いつの間にか夢中になって、俺も夏月に腕を回してキスに応えていた。 「綾人さん、大好き。大好き大好きだーいすきっ♡」 「俺も……、好きだよ…。」 「照れてる綾人さんも可愛い〜♡♡」 照れて目を合わせようとしない俺の頭を掴み、ほっぺすりすりしてくる。 こいつに恥じらいってもんはねぇのかよ?! もう……。嬉しいんだけどさ……。 「夏月……」 「綾人さん…、もうちょっとシたい♡」 見つめあって、あぁこれキスの流れ…と思って目を閉じると、体をうつ伏せにされてお尻にまた硬いものが押し当てられた。 嘘?!さっきシたじゃん!! 「あっ♡もぉっ…、ぁン♡」 「さっきまで入ってたから、まだ柔らかい…。あ〜、幸せ……♡」 「夏月…っ、こっち向け…。」 バックで入れられて、気持ちいいけど夏月の顔が見えなくて寂しくなる。 お願いすると、挿入したままぐるんっと向きを反転させられた。 「んあぁっ♡♡」 「これで見える?」 「見え…るっ…。夏月…、好きぃ…。チューして…っ」 「うん♡する♡♡」 舌を絡めて溶け合うようなキスをしながら、下も溶け合うみたいに熱く絡み合う。 結局流されてんじゃん、俺…。 でも、すげー幸せ……。 「夏月…っ、夏月……!」 「いっぱい名前呼んでくれて嬉しい。愛してるよ、綾人さん♡」 「んっ、ぁ♡夏月…っ」 蕩けるほどに甘く、そして時々刺激的な夏月との行為に没頭し、気づけば時計は12を指していた。 俺のお腹がギュルル〜…と大きく鳴り、夏月は俺を布団に包んでキッチンへ行ってしまった。 なんで包まれたのかよく分からなかったけど、布団を剥ぐと肌寒くて、夏月の優しさだったんだと分かり、きゅんっとした。

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