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第1003話

イキそうになる前に見えたのは、画面の向こう側で頬を赤く染めながら、俺をじっと見つめる夏月。 俺を見て興奮してくれてる…? そうだったら嬉しいのに…。 「は…ッ、夏月っ!イクッ…!」 『いいよ、イッて。』 「はっぁ…、うっ!!」 湯船に白い何かが漂う。 何かなんて、答えは明白なんだけど。 『綾人さん、気持ちよかった?』 「う…ん……」 『俺も今ので勃っちゃった。』 「夏月も興奮してんの…?」 『当たり前じゃん。上半身しか見えてないのに、水音激しすぎて想像できちゃったし。』 夢中で弄っていて気づかなかった。 まだ水面に揺れが残っているくらい、激しく動いていたのだと。 恥ずかしくて顔が赤くなる。 「想像すんな…。」 『いや、するでしょ。じゃあ見せてよ。』 「やだ…。」 『ケチ。じゃあ俺も見せないからね。』 夏月は『よいしょ。』と座り直して、ちょうど腰から下が見えないようにカメラをセッティングする。 伏せた目、電話越しに聞こえる息遣い、揺れる肩…。 夏月が一人でシてんの…? 「な…つき……」 『………』 「見たい。見せて。」 『……はっ、やだ…。』 「俺も見せる…。見せるから…!」 ついそんなことを言ってしまった。 だって、夏月が一人でシてんの珍しいし…。 見たかった…から……。 『じゃあ先見せてよ。』 「え…」 『綾人さん、俺のだけ見てやっぱり恥ずかしいとか言って逃げそうだもん。』 「そ、そんなのおまえだって…!」 『俺は逃げません。綾人さんになら見られてもいいし。』 急に強気な姿勢で俺に命令してくる夏月。 恥ずかしい…けど、交換条件だもん…。 湯船から出てシャワーチェアに座り、全身が映るようにスマホを壁に立てかける。 「こ…、これでいい…?」 『上出来。』 夏月はにこりと笑い、スマホの角度を変えた。 天を仰いだ夏月のソレが、大きな手に包まれて大きくなっていく。 「エロ……。」 『はは。綾人さんの裸見て興奮した。』 「……っ///」 『綾人さんもソワソワしない?もう一回してもいいよ?』 俺を誘うような視線に煽られる。 いつのまにか左手は乳首に、右手は後ろに添えてしまっていた。 『乳首弄るんだ?可愛い。』 「…っ」 『やめないで。シてるとこ見せて?』 「ゃ…、あっ、夏月っ、夏月…っ」 『…っ、はは。かわいー……。』 気持ちいい…。 夏月ならもっと気持ち良くしてくれんのに…。 ここ…、グリってシて…。 「ぁあっ♡」 『綾人さんは爪でカリカリしてから、指でぐりぐり押しつぶすのが好きだよね。』 「…っ、あっア♡夏月ッッ♡♡」 夏月の声に従いながら指を動かすと、すごく気持ちよくなれた。 霰もない姿の見せ合いは、お互いがフィニッシュするまで続いた。

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