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第1007話

夕食の後のことは詳しくは伏せておく。 お互いに盛り上がりすぎて、脱衣所で1回、風呂で3回、さらに脱衣所で1回、寝室に辿り着くまで廊下で1回、ベッドでは………、忘れた。 夏月が絶倫だということを改めて思い知らされた。 俺は翌朝、謎の熱を出し、お腹も下し、節々の痛みもあって夜まで動けなかった。 わたせクリニックに受診予定だったけど、初めて診察を休み、先生のご厚意で日曜の通常診察時間前に振り替えてもらったのだった。 「あーやーとーさんっ♡お粥作ってきましたよ♡」 「うぅん……。」 「まだ動けない?さっき熱下がってきてたんだけどな…。」 「食う……。腹減った……。」 18時、夏月が夕食を作って寝室に戻ってきた。 布団から手を出すと、夏月に腕を引かれる。 夏月はベッドの上にあぐらをかいて、その上に俺を座らせた。 「はい♡あーん♡」 「ん……、美味い……。」 「明日は出掛けられそう?」 「なんとか……。」 夏月にふーふーしてもらって食べさせてもらい、卵粥を完食する。 明日は9時半から診察…。 それでお昼から圭くんとショッピング…。 行けるか……? 「無理しなくていいですよ?圭さんには後日埋め合わせするように伝えておきますし。」 「行けると思う。社員旅行に着て行く服も買いたいし。」 「綾人さんはオシャレさんだね。」 「夏月の隣に立つのに変な服着れないだろ。」 「えへへ〜♡綾人さんはどんな服でも可愛いですよ♡」 デレデレ通常運転の夏月は置いといて、明日までに体調戻さないと…。 体は夏月が拭いてくれたし、今日はシャワーは控えてもう寝るか。 「夏月、俺もう寝る。」 「もう?お昼あんなに寝てたのに。」 「薬飲んで早く治す。夏月も早く来て。」 「〜〜っ!はいっ♡♡」 強請るように伝えると、夏月は嬉しそうに土鍋を持ってリビングへ戻っていった。 用事済ませたらすぐに来てくれるんだろうな。 夏月が戻ってくるまで起きてようかな…。 暇だからスマホの写真フォルダを見ながら、夏月との思い出を振り返る。 これ去年の社員旅行のときの写真だ。 水族館行ったなぁ…。 あ、ダイビングもした。 これは国際通りの…… 「何してるんですか?♡」 「わぁっ?!」 「あ。去年の写真?楽しかったですよね♡今年も楽しみだな〜。」 夏月は布団に入ってきて、俺を後ろからすっぽりと抱きしめる。 なんかめちゃくちゃカップルっぽい…。この姿勢…。 「戻ってくるの早いな。」 「ささっとお湯流してきただけなんで。」 「もう11月だし、シャワーなんて風邪引くぞ?」 「だって綾人さんのいないお風呂つまんないんだもん。」 「子どもか。」 一緒に写真を見ながら、ふと目があった時にキスをしたりして、そんなことしてたら二人ともいつの間にか眠っていた。 すごく幸せな夢を見た気がする。 大好きな夏月と、これからもずっと一緒にいられる。 そんな平和で幸せな夢。 「大好きだよ、夏月……。」 寝言でそんなことを呟いてしまうくらい、今の俺は幸せでいっぱいだった。

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